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2007年11月16日(金) 10時00分

朝の“大名行列”に大ブーイング日刊ゲンダイ

 就任から50日あまりもたつのに、いまだに世田谷区野沢の私邸に住んでいる福田首相に大ブーイングが起こっている。毎朝公用車で“出勤”しているのだが、黒塗りのハイヤー5、6台で編隊を組むモノモノしさ。警備の必要性は分かるが、ドライバーの間では「何様?」という声がしきりだ。

「朝のラッシュで幹線道路も込んでるのに、優先の直進車を婦警が止めて、向こうから右折してくる公用車を優先させるんだよ。こっちだって急いでるのに。あれが福田首相の車なの? 公邸に住めばいいじゃないですか」
 運送会社のドライバーはこう言っていたが、本当だ。日刊ゲンダイ本紙記者が見に行った日も福田首相を乗せた車は、護衛車合わせて5台からなる編隊を組み、野沢の私邸を出発。環状7号から国道246号に入る交差点で、向こうから来る直進車をストップさせて右折していた。その後、三軒茶屋ランプで首都高速に入り、霞が関でおりるルートをたどったが、護衛車ががっちりガード。後続車はバイクも含めて規制された。
 ちなみに、就任から12日までの平均所要時間は約26分。20分以内で官邸に着いたのが5回もある。何を急いだのか、たった16分で着いた日もある。

「交通規制はやっていない」(警視庁交通機動隊関係者)というが、不自然な速さだ。首相私邸近隣の住民はこう言っている。
「狭くて一方通行が多い道路に黒塗りの車が毎朝列を作って出勤する風景は、まるで大名行列。あまりにも物々しいので、最近は犬の散歩も時間をずらしました」
 小泉元首相も安倍前首相も在職中は公邸に住んだ。福田首相はなぜ、いまだに私邸を出ないのか。
 内閣官房内閣広報室は「理由は分かりません」と言うが、福田首相は公邸を下見した先月13日、「なるべく早く来ないといろんな方に迷惑を掛けるもんでね」と語っている。
 福田首相は先月26日、国民生活センターを視察。「国民の目線」を大事にしていることをアピールしたが、だったら行動で示したらどうか。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071116-00000014-gen-ent