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2007年11月16日(金) 10時00分

サブプライム、円高、原油高に続くもうひとつの「爆弾」日刊ゲンダイ

 12日は一時1万5000円割れと、ニッポンの株価はお寒い状況で、市場関係者の間には“お手上げ”ムードが漂い始めている。
「マイナス材料ならいくらでも挙げられますが、プラス材料が見当たらない。顧客に説明するにも四苦八苦、胃が痛くなりますよ」(大手証券会社関係者)
 タメ息ばかりの兜町では「1万4500円までは仕方がない」という声も聞こえてくる。
「もっとも、日経平均の予想PERは一時16倍台を割り込んだ。今年8月の世界同時株安を下回る水準です。世界の市場と比べてもここまで割安感が出てくれば、外国人投資家が動くだろうという期待もある。日本株の暴落を見越して資金を用意している投資ファンドもあるし、インドなどアジア株の暴落を恐れる欧米の資金が、ディフェンシブ的に日本株に流れる可能性もゼロではありません」(兜町事情通)
 それでも強気になれない、もうひとつの理由があるらしい。
「日本株の“真”の不安材料は、米サブプライム住宅ローン問題だけではない。懸念されているのは、国内の新設住宅着工戸数です。6月の改正建築基準法の施行後、建築確認審査が厳しくなり、その結果、7—9月期の着工戸数は前年比約4割減と大幅ダウン。住宅がダメになったら、建設業界だけでなく、家電や家具も売れなくなる。連鎖倒産を危惧する向きもあります。建設投資は設備投資の4分の1を占めるといわれる。GDPに与える影響も大で、日本株再暴落の“引き金”になりかねません」(ファンドマネジャー)
 輸出関連に内需もボロボロでは、市場関係者の胃に穴が開きそうだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071116-00000012-gen-ent