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2007年11月16日(金) 12時45分

リタリン無資格処方、歌舞伎町の診療所を捜索読売新聞

 若者の間で乱用が広がっている向精神薬「リタリン」(塩酸メチルフェニデート)を、医師免許のないスタッフに処方させたとして、警視庁生活環境課は16日午前、東京都新宿区歌舞伎町1の診療所「東京クリニック」や同クリニックの関連先など計7か所を、医師法違反(無資格医業)の疑いで捜索した。

 同クリニックを巡っては、数年前からインターネット上で「リタリンをむやみに処方している」との情報が広まっており、東京都が今年9月、江戸川区の診療所「京成江戸川クリニック」とともに立ち入り検査を実施していた。

 調べによると、同クリニックでは今年8月、同クリニックのスタッフ1人が医師の資格がないのに、診察に訪れた患者7人に対し、問診や注射をした上、リタリンなどの薬物の処方せんを発行するなどの医療行為をした疑いが持たれている。

 同課は10月31日、同じく京成江戸川クリニックについても、医師免許のない事務員らがリタリンの処方を行っていたとして、院長の小倉暢夫容疑者(67)ら2人を医師法違反で逮捕している。

 リタリンは、主にうつ病の治療薬として使用されてきたが、興奮状態や覚せい作用をもたらすため乱用が社会問題化。厚生労働省は10月、リタリンの効能からうつ病を削除した。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071116i304.htm