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2007年11月15日(木) 18時35分

名古屋コーチンのDNA 加工品6割一致せず朝日新聞

 にせの名古屋コーチンが出回っている問題で、愛知県が実施した調査の結果、薫製などの加工品についても6割弱が、愛知県が供給している名古屋コーチンのDNAと一致しなかったことがわかった。ただ、微妙な違いだったことなどから県は、検査結果から直ちににせ物と判断はできないとの見方を強めている。

 県は10月11日と同12日に名古屋市と豊橋市の計14店舗で加工品38点を購入し、農林水産省所管の独立行政法人「農業・食品産業技術総合研究機構」(茨城県つくば市)にDNA検査を依頼していた。

 県関係者によると、このうち16点は愛知県畜産総合センター(安城市)が供給している名古屋コーチンの品種とDNAは一致したものの、22点は一致しなかった。一致しなかった商品の中には薫製や手羽煮、コロッケなどが含まれていたという。

 名古屋コーチンに特有の五つのDNA配列を調べる検査で、22点はいずれも配列の一つだけがずれていたという。

 このため県は、DNAが一致しなかった加工品の製造業者らを対象にした立ち入り調査には踏み切らないとみられる。

 一方、県はDNA検査で「にせ物」と判別された生肉を扱った業者から事情を聴いた結果、故意による偽装とは判断しない方針を決めた。「にせ物」が販売された「原因はわからなかった」(県幹部)が、偽装を示す証言や証拠が得られなかったため、としている。15日にも記者会見して公表する予定だ。

http://www.asahi.com/national/update/1115/NGY200711140016.html