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2007年11月15日(木) 11時12分

岡田斗司夫氏の減量に思う ダイエットは楽しむもの ツカサネット新聞

オタク学の権威・岡田斗司夫氏の『いつまでもデブと思うなよ』という本が人気を集めている。体重が117kgあった著者が50kgの減量に成功、自身のダイエット体験をまとめたものである。その中で著者が口を酸っぱく語っていたのは、今は見た目第一主義の時代、デブは損をするということである。

商品を選ぶ時に何を基準に選んでいるか見直してみよう。私は最近、商品パッケージの色彩やデザインにつられて買うことが増えた。企業側もそれを見越して、より可愛く、美しく、またスタイリッシュなデザインの商品を開発しているように見える。特にこの傾向はタバコに顕著である。少し前まではタバコの自販機にこれほど色とりどりのパッケージは並んでいなかったはずだ。

デブに話を戻そう。私も大学を出た頃に激太りをしたクチである。その前後で周りの人の私を見る目が明らかに変わった。顔を合わせるたびに口を揃えて「痩せれば?」と言ってくるようになった。余計なおせっかいとしか受け取れないアドバイスをせっせとしてくる友達もいた。見た目が変わると人に対する意識がここまで変わるものかと痛感した。

そして、岡田斗司夫氏が前述の著書で指摘したのは、デブにはデブというイメージがつきまとい、それ以外の個性は「らしくない」の一言で片付けられてしまうということだ。つまりデブであるだけで、動作がとろい・大食らい・怠け者・頭の回転が遅い・明るく大らか・怒らないなどの性格と認識されてしまう。そしてこのイメージに当てはまらない個性は邪魔に思われてしまうのだ。例えばクイズプレゼンバラエティー『Qさま!! 』のプレッシャーSTUDYで、伊集院光のインテリっぽい発言についイラッとしてしまう人はこのパターンにはまっていると言える。つまり私もしっかり当てはまっているのである。

今の時代は「太っている」という見た目だけで自力では回復不能なほどのマイナスポイントとなり、有難くないレッテルまで貼られてしまうのだ。理不尽ではあるが、時代の趨勢に文句を言っても仕方が無い。私も本腰を入れてダイエットをすることにした。今までダイエットには何度も挑戦してきたが、残念ながら効果が上がらなかった。その理由の検証から始めた。

一番の落とし穴は「誰にも言わずにこっそり始める」ということだ。ダイエットをしていると知られることは、顔から火が出るほど恥ずかしい。このため誰にも言わず、ひっそりと決意してひっそりと開始していた。しかし、人間の意志というのは弱いもので(私だけ?)、ひっそりと始めたダイエットが辛くなってくると、これまたひっそりと止めてしまうのだ。誰にも言わないので誰も気付かない。一時的に「あれっ少し痩せた?」と言われるくらいである。そしてダイエットを止めた後には速やかに元に戻ってしまう。だからダイエットを始めるときには必ず誰かに宣言することをお奨めしたい。ダイエットの内容を事細かに伝えられるとなお良い。ダイエットを止めたくなったとき、宣言した相手の顔を思い出すと抑止力になる。もう少し頑張ってみようという気になってくるのだ。

もう一つ大事だと思うのは、ダイエットで成果が上がっても続けられるダイエット法を選ぶことだ。目標の体重に戻せたからとダイエットを止めると、これまた元の体型に戻ってしまう。下手をすればリバウンドし、さらに太ってしまうことに。そして次に同じダイエットをしても、そのダイエットに対する耐性が出来てしまうのか、以前ほどの効果は得られないのだ。一生このダイエット法を続けても大丈夫と思うものにのみ意味があると思う。この点で好きなものを断つダイエットや無理なトレーニングを要するダイエットはお奨めできない。

この点で岡田斗司夫氏の『レコーディングダイエット』は私には向かないと思った(詳細は岡田氏著書を参考にされたい)。「食べるの止めますか? レコーディングダイエット止めますか?」と聞かれれば私は迷わずレコーディングダイエットを止める。岡田氏のダイエット成功はレコーディングダイエットという地道な忍耐と労力、探究心を必要とするダイエット法と本人の気質が合致した結果だと思う。

そこで私は何をしているかと言えば、ひとつは毎朝のウォーキングだ。以前はジョギングをしていたのだが、正直あまり気が進まずサボりがちであった。だがウォーキングは私自身が楽しめるので、毎朝自分から「ウォーキングがしたい」という気持ちになる。時には同じコースをもう一度回る日もあるくらいだ。ウォーキングが心地よいものという観念が出来たせいか、その前後のストレッチまで楽しめるようになった。

もうひとつ気をつけているのは食事である。晩ごはんはお米を食べるかわりに豆腐入り味噌汁を飲んでいる。お米も食べる日はあるが、お茶碗半分までと決めている。もともと豆腐好きなので、これなら無理なく続けられる。後は身体が発する満腹指令に注意深く耳を傾け、食べ過ぎないところで食事を置くだけだ。

このダイエット法は一例に過ぎない。大事なのは自分に合っているか、続けられるかどうかという1点である。世の中には数々のダイエット法があるので、気になったものは即実践、自分にぴったりのダイエット法を見つけるのが一番の近道だと思う。幸いなことに、このダイエットを始めてから1か月で3kg落ちた。このペースで無理なく減量できるよう進めたいと思う。

今まで辛いものと思い込んでいたダイエット。でも実は、ダイエットは楽しむものだったのだ。


(記者:夏菜)

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