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2007年11月15日(木) 10時51分

求人に年齢制限が無くなる…のウソツカサネット新聞

雇用対策法が改正され、今年の10月1日から求人に年齢制限をすることができなくなった(一部の例外を除く)。これにより、年長フリーターや中高年の就職ができるようにするというのが目的のようだが、実際に就職活動をしている友人は怒っていた。

まず、ハローワークで検索しようとすると依然として、自分の年齢を入力する画面が最初にあり、自分の年齢を入力し、検索をすると「年齢不問」の会社ばかりなので、自分の希望する職種や地域が合致していれば、全てが応募対象になってしまい、前と違って膨大な会社がヒットするようになってしまった。もはやデーターベースの意味をなさない。

それでも仕方なく、長時間かけて求人票を見て自分がいいなと思う会社を何件か決め、窓口に行き、ハローワークの職員の方に、相手会社に電話してもらうと、決まって「実は若い人しか求めていない」と言われるらしい。そう言ってくれる会社はまだ良心的で、「じゃ、履歴書と職務経歴書を送って下さい」と言われ、書類を送ると、“書類選考で落ちました”という通知が郵送されて来て、履歴書と職務経歴書は返送されない。

彼女なりに対策を考え、書類選考が無い会社で、面接をしてもらったら、履歴書に書いてある事を復唱しているだけで、明らかに流しているのがわかったと言う。友人は、就職活動に疲れていた。

又、ハローワークの職員の方も困惑しているそうで、検索でうまく絞り込めないので窓口の利用が増え、実際に電話すると求人を出している会社は実は中高年を希望していないケースが多く、友人に対し、職員の方は若い人しか求めていない会社は、会社説明の欄に、「35歳以下の社員が活躍しています」とか「平均年齢27歳の若い会社です」などど記載してシグナルを送っていますので感じ取ると良いですよ〜ってアドバイスしてくれたそうで…。職員の方も苦しそうだ。

長い目をもってすれば、少子化なので、いずれは中高年を採用する会社も出て来るだろうし、この法によって、仕方なく中高年を面接し採用してみたら、意外にも中高年が戦力になり、なんだ、中高年も使えるんだなぁ〜って思って、採用する会社が増えるかも知れない。

でも、今は、依然として年齢差別はある。求人を出している会社と応募する失業者では、立場は求人を出している会社の方が圧倒的に強い。この会社の考えが変わらない限り、この法案は逆に中高年の就職活動の妨げになっているのではないか? 非効率的に過ぎる。

友人は将来の人の為の人柱か? 今の人が犠牲にならないよう早く何とかして欲しい。現に友人は、ザル法案に苦しめられている。

アメリカでは、履歴書に写真を貼る欄や年齢を書く欄がないそうだ。面接の際、年齢を聞くというのはタブーらしい。うらやましい。日本では夢のまた夢だ。

   「年齢はお幾つですか?」

   「そんなの関係ねぇ〜」



(記者:Den)

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