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2007年11月15日(木) 10時37分

紅白歌合戦は抜本的見直しをツカサネット新聞

12日、年末恒例のNHK紅白歌合戦の司会者が発表され、紅組に中居正広、初登板の笑福亭鶴瓶という顔合わせになった。

でもそれを聞いても「なんだかなぁ」というのが大方の国民の感想ではないだろうか。司会者が誰であろうと話題性以外には、番組の面白さには全く関係ないのだ。

去年の司会を務めたみのもんた氏が言っていた。「台本を読むだけなら僕でなくてもいい」と。実際に膨大な出場歌手の歌を時間内に必ず、収めるために台本は分刻みで決められていて、司会者の独自性など、出す余裕は全くないのだ。

もう、何年も前からNHKは「国民的番組」という看板の重みで、紅白歌合戦を持て余していて、やることなすことが失敗の連続と言う感じだった。(古くは、なぞの長淵剛のベルリン海外中継から、すっかり飽きた小林幸子の衣装、最近では、芸がない吉本芸人の大騒ぎ、さらに全国民注視の中、裸衣装でダンスをやってしまったDJ・OZMAなど)

結局は、NHKの制作サイドが年明けのスポーツ新聞の見出しだけを考えてつくるから、目線が下へ下へと下品になっていくのだ。

そもそも19時20分から23時45分までという時間が長すぎて、集中してみることを初めから制作者が期待していないとしか思えない。「大晦日、そばでも食べる後ろで賑やかしにBGM代わりに流しておいてください」と制作者が言っているに等しい。家族が膝をそろえて集中して見られる構成にすべきではないか。

以前のように時間を午後9時からに戻し、集中してみるなら2時間半で十分だ。それで、本当に国民が見たい歌手だけを厳選して、ちゃんとフルコーラスを聞かせてほしい。衣装や応援合戦なんかどうでもいい。ゲスト審査員もいらない。ただ、1年を回顧できる作りこんだVTRをコーナーとして挿入すれば、家族で年忘れに見るのにいいかもしれない。その一方、伝統としてエンディングは「蛍の光」で終わり、一転、静寂の「ゆく年くる年」に変わる。この構成はずっと引き継いでもらいたい。

今年の紅白のテーマは「歌の力、歌の絆」だそうで、去年のようなばか騒ぎはしないようだ。それでも国民的歌番組の地位を復活するのは容易ではないだろう。


(記者:草莽メディア)

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