記事登録
2007年11月15日(木) 10時34分

PCがクラッシュ、その時ツカサネット新聞

記者のPCは、昨年8月に購入したDellのBTO機。それまで使っていた、NECのWindows Meマシーンのハードディスクに不良セクタが発生し、そうでなくても不安定だったのが、さらに危なっかしくなったのを機に、思い切って買い換えた。さすがXP、あの恐怖のブルースクリーンとも滅多に出会うこともなくなり、サクサクと快適に動く。

写真を見る

何よりもうれしかったのは、MeのようなWin98系OSと違って、定期的にリカバリする必要のない安定性だ。システムリソースなどを気にする必要もなく、デスクトップを色々と飾り立てて楽しむこともできる。ほぼ同時にADSLにかえて光回線を導入し、昔のアニメなど動画も楽しめるようになったし、音楽プレーヤーとしても活用している。もちろん、ネットを活用した資料収集や文書作成もより快適にできるようになった。

ところが、購入後1年2か月ほどたった先月あたりから、どことなく調子が悪くなった。全体的になんとなく動作が重くなり、バックアップやウイルススキャン中に、画面が突然真っ黒になってハングアップしてしまうことがたびたび起きるようになった。そしてついに、全く起動しなくなってしまった。セーフモードでも起動しないので、システムの復元も使えない。それでついに、リカバリをすることになった。

ほとんどメーカー製XP機には、購入時の状態に戻す機能がついている。データ等を保存しているDドライブはそのままで、起動ドライブ(Cドライブ)のOSと付属アプリケーションだけを、購入時の状態に復元してくれる。OSのインストールCDを使った場合よりも、デバイスドライバやOfficeなどのアプリケーションをインストールする手間が省けるので助かる。余計なアプリケーションがプリインストールされているが、それは後からアンインストールすれば済む。

問題は、OSやアプリケーションの各種設定やデータだ。WindowsXPでは、ユーザーの各種設定やデータはすべて起動ドライブ(Cドライブ)の「Documents and Settings」フォルダに保存されている。OSをリカバリすると、これらの設定やデータも失われてしまう。バックアップを取っておくことはもちろん可能だが、リストア(復元)には、途方もない時間と手間がかかる。

記者のPCは、この「Documents and Settings」フォルダを、あらかじめDドライブに移動してあった。その他、メールデータなどの復元不能なデータの保存先も、すべてDドライブに移動したうえで、外付けハードディスクにバックアップしている。それが今回功を奏し、いくつかのアプリケーションを再インストールした以外は、面倒な設定や復元作業をすることなく、無事リカバリ作業を終えることができた。

古い98機はもちろん、XPでも最新のVistaでも、長い間使い続けていれば、いつかはクラッシュする。カスタマイズしていて操作を誤り、起動できなくなることもあろう。そういうときに備え、設定やデータのバックアップを欠かさないことはもとより、重要なデータの保存場所を起動ドライブ以外に移動しておくことも、パソコンを使いこなすためには重要だ。

コマンドプロンプトやレジストリ操作ができる人は、一度試みてはどうだろうか。もちろん、最悪の場合、PCが起動しなくなる危険を伴うので、あくまでも自己責任で。


(記者:秋吉 俊邦)

■写真
写真撮影:秋吉 俊邦記者

■PCシステム不具合関連記事
パソコンのトラブル対処に「システムの復元」機能を活用する

■関連記事
秋吉 俊邦記者の書いた他の記事
「IT・科学・環境・医療・パソコン・機器」カテゴリー関連記事

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071115-00000010-tsuka-sci