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2007年11月14日(水) 10時27分

リサイクルインク裁判、キャノンの勝利ツカサネット新聞

家庭用プリンターインクのリサイクル製品をめぐり、キャノンが「特許権の侵害」と訴えてきた裁判に判決がおりました。使用済みのカートリッジを回収し、中身を詰め替えて販売するという行為が「特許権の侵害」にあたるかどうかという問題だったのですが、結果はキャノン側の勝訴。

特許製品は販売した時点で特許料を得ることになるため、それを再利用した製品に対してどう判断されるかということが争点だったようです。判決結果では詰め替えて販売するというリサイクル製品が「新たな製造」にあたると判断されました。ユーザーの立場からすれば、少しでも安い商品を購入したいと思うのは当然のことなので、少々がっかりです。

しかし、今回の判決ではリサイクル製品全般を違法としているわけではないようです。私が最近利用しているのは、「詰め替えインク」です。カートリッジに穴をあけ、そこから自分でインクを再注入するというもので、純正インクの半額以下で使用できます。詰め替えにかかる手間は面倒ですし、インク詰まりが発生することもあるのですが、それでも低価格の魅力にはかないません。年賀状印刷など、特に消費量が激しい時期はなおさらです。

プリンター本体は手頃な値段なのに、インクの単価は高い。これは、ほとんどのユーザーが実感していることなのではないでしょうか。確かに、写真のような高画質を実現するために、メーカーは研究を重ねているのでしょう。特許権の保護も必要なことであろうとは思います。しかし、消耗品の高価格は一度本体を買ってしまうとそのインクを使い続けなくてはいけないという、ユーザーの弱みにつけこんでいるようです。

環境にも配慮したリサイクル商品が、今後自粛されたりすることのないよう願っています。


(記者:さくらんぼうず)

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