記事登録
2007年11月13日(火) 12時53分

体験談! 秋田ナマハゲの怖い思い出ツカサネット新聞

先日、病院の待ち時間に雑誌を読んでいたら、 秋田は自殺率が日本でトップだと書いてありました。私の母親は、秋田県出身。それも、男鹿半島。 そう。ナマハゲで有名なところ。なんというか、ナマハゲが幼児形成時にあたえる影響とか考えると非常に怖いです。 だって、絶対ありえない風習だと思うのです。 いきなり怪物が家にはいってきて 「ワリィゴハイネガー(悪い子はいないかー)! 」と叫ぶんです。そして、親が自分の子供を捧げるわけです。

子供にしてみたら、「えっ!? なに? 俺なの!?」みたいな。「えっ!! えー!えー!ちょっと待ってよ!!」 なんて3回くらいひいて、トラウマになったりとかします。 絶対あり得なく無いなと思います。そう思い考え直して、幼き頃の記憶を辿っていくと・・・ 確かにありました。

◆ ◇ ◆

あれは忘れもしない、まだ寒い時期。小学校低学年くらい。 家族で母親の田舎に帰省しました。 そして、玄関のほうでガラガラと扉の開く音と同時に誰かが叫んでいる。 なんだろうと思っていると、いきなりギラギラ光る鎌を持ったナマハゲの登場。 びびっている私の目の前に、有り得ないくらいデカイ仮面をつけて、ドスの聞いた声で「ワリィゴハイネガー!!」と怒鳴られる。が、 秋田県独特の訛りで何を言っているのかが理解できない!!

とりあえず、逃げる。 でも、どこまでも追ってくるナマハゲ。すかさず母親の背後に隠れる。が、助けを求めにきた私を、ナマハゲに引き渡す母親。
「ちょっと待ってよ! お母さん!!」
頭は真っ白。 恐怖のあまり涙して叫ぶ。 そして、ゴミのように、ナマハゲが背負っているカゴに入れられる。「ワリィゴハイネガー」と、ドスドスと家の中を駆け回るナマハゲ。 泣き叫んでも無駄・・・意味不明。カゴからは出られない。まるでエビカゴ漁。私は思った。 自分は悪い子なんだ・・・と。

しばらくして、カゴから出され、ナマハゲは帰っていく。 呆然とする幼き私をよそに「おほほほ」などと談笑する大人たち。 一人で「自分は悪い子だからあんな目に遭うんだ・・・」 と、いじけて反省する幼き私。日が暮れた夕方。

そしてまた、しばらくすると今度は違うナマハゲ登場。 やっぱりどう考えても怖いから、逃げる。今度は子供なりに考えて、亡くなった祖母の写真が飾ってあるテーブルの下へ避難。 それでも「コルァァァァァァァ!!!!」とナマハゲは叫ぶ。負けじと「いーやーだーーーー!!!」と、泣き叫びながら引きずり出される私。

そして、また背中のカゴに入れられる・・・で、しばらくしてまたナマハゲが帰っていく。 だんだん慣れてきたけど、やっぱ怖い。大人たちの談笑は酒も入ってノリノリ。月が輝く夜。

恐怖のあまり眠れない私。そして本日3度目のナマハゲ登場。 失神した幼き私・・・。それから絶対に秋田には行かなかったが、 お葬式があって秋田に行くことになった高校生の私に、衝撃的な真実が発覚。

私の田舎はちょうど住宅が密集している中間点にあたるので、普通なら1回しか来ないナマハゲが休憩に寄るので1日に何回も来るという・・・。それを暴露したのが、隣に住むオジサン。 高校生の私に、「いんやぁ、嬢ちゃんもべっぴんになってなぁ。小さい頃はカゴに入ったんだべが、今は大きいし入らんのぅ」 などと、酒も入って上機嫌で頬を赤くさせ、笑いながら真実をボロボロと出すオジサン。 それに笑いながら頷く周りのオジサンたち数人。

コ、コイツらか!! 私をカゴの中に入れたのは!!! とそこにあるお酒を全部飲んで、鎌でも振り回したい気分になった。

◆ ◇ ◆

まぁそんな懐かしい記憶もありますが、ナマハゲは子供にとっては本当に怖いと思います。今もあの風習は続いているのでしょうか。まだ風習があるなら、せめて祭りとかにして欲しい・・・と願ってみました。


(記者:しょう)

■関連記事
しょう記者の書いた他の記事
「地域・地域情報」カテゴリー関連記事

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071113-00000019-tsuka-l05