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2007年11月13日(火) 11時38分

「談合しましょ」役所にファクス誤送信 宮崎・日南市朝日新聞

 宮崎県日南市発注の用紙印刷の指名競争入札で、落札額などが書かれた紙が市役所にファクスで送られ、入札に参加予定だった指名業者が「文書を作って誤って送信した」として、談合の事実をほぼ認めていることがわかった。落札業者、落札額のほか「これ以上の金額で(入札を)お願いします」と業者への注意も記されていた。

 市が12日、市議会全員協議会で報告。入札参加予定の残り9社は談合を否定したが、市は「疑惑はぬぐいきれない」として入札を取りやめ、計10社の指名を当面見送る方針で、公正取引委員会九州事務所と日南署に報告した。

 入札は、固定資産税納付書など47種の用紙の印刷(総額600万円分)をA〜Gの7グループに分け、市内、市外各5社が参加し、6日に実施される予定だった。ところが、5日午後に各グループの落札額などが書かれた紙が、同市教育委員会学校教育課のファクスに送られてきた。各グループの落札業者名はすべて異なっていた。

 市は公正入札調査委員会を設け、10社から事情聴取。入札への参加を申請した41社のうち、今回の10社を除いた31社で、改めて指名競争入札をするという。谷口義幸市長は「全国的に談合が問題化するなか、このような情報が流れたことは非常に遺憾」との談話を出した。

http://www.asahi.com/national/update/1113/SEB200711130011.html