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2007年11月12日(月) 00時00分

ニコニコ動画(にこにこどうが)読売新聞


絵・唐沢なをき/文・唐沢よしこ

 前回、ネットで見知らぬ人々が掲示板に集って同じテレビ番組をネタに雑談をするという「実況」の話をしました。この実況をネットの動画を使って楽しめるのがニコニコ動画ですワン。

 これは株式会社ニワンゴが提供しているサービスで、動画共有サイトに投稿された動画にリアルタイム風のコメントを付けることができるというもの。ほかにも機能はありますが、これが一番の特徴です。

 基本的にニコニコ動画では動画再生中にコメントを付けるようになっていて、付けたコメントは再生画面の中を横断して流れるように表示されます。一度付いたコメントはその後再生されるたびに同じタイミングで画面上に出てきます。たとえば動画開始から10秒後に「キター」というコメントが付いたとしたら、その後誰がどのパソコンで何回再生しても、開始10秒後に「キター」というコメントが画面上に現れます。一週間前に付いたコメントだろうが、さっき付いたコメントだろうが、表示は投稿されたタイミングのままです。こうしてコメントが動画上にどんどん残されていくので、後から再生した人が見たときにまるで大勢の人がリアルタイムで実況をしているような感覚が楽しめるわけですワン。

 日本だけでなく海外にもニコニコ動画ファンは多く、先日、台湾版がオープンしました。テレビ放送の録画映像など著作権侵害する動画が多いことが問題視されていますが、最近はオリジナル動画や音楽もかなり増えて人気を博しています。また、音楽関係の著作権管理団体Jasracに著作権利用料を払うべく準備を進めているということで、かなりダークな部分が払拭されるのではと期待されています。今後の進化が楽しみなサービスですワン。

http://www.yomiuri.co.jp/net/column/yougo/20071112nt01.htm