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2007年11月12日(月) 10時00分

テレビ局は不評の“山場CM”を即刻やめるべきだ日刊ゲンダイ

「答えはCMのあとで」——クイズ番組などでこうしたテロップが流れて思わず舌打ちした覚えがある人は多いはずだ。
 慶大教授の榊博文氏(社会心理学)がこのほど、肝心な内容の前に流れる“山場CM”についての調査をまとめた。榊教授によると、山場CMに不快感を抱いている視聴者が86%に上ることが分かったという。CMの商品についても42%が「好感が持てない」と回答。CMを入れ、期待を持たせて視聴者を引っ張ろうとするテレビ局の“作戦”は逆効果であることが浮き彫りになった。
 作家の麻生千晶氏がこう言う。
「私は毎週、TBSの『サンデーモーニング』の大沢親分と張本勲氏が出演するコーナーを楽しみにしています。ところが、2人のトークが盛り上がって、膝を乗り出して見ている時に限ってCMに切り替わる。テレビ局に対してはもちろん、CMにも腹が立ちます」
「サンデー——」に限らず、たとえば「開運!なんでも鑑定団」(テレビ東京)では鑑定結果が出る直前に、「行列のできる法律相談所」(日本テレビ)では弁護士の法律判断が出揃う瞬間にCMに切り替わる。
「慶大の調査は当然の結果です。視聴者を不快にさせて視聴率を稼ぐなんておかしいし、広告効果もあるわけがない。そのことをテレビ局と広告代理店は自覚すべきです。テレビ局がCM商品の購買意欲を削ぐことはスポンサーへの背信行為でもあります」(麻生千晶氏=前出)
 山場CMはすぐにやめるべきだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071112-00000005-gen-ent