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2007年11月12日(月) 10時00分

東京駅八重洲口がすっかり垢抜けしたゾ日刊ゲンダイ

 東京駅八重洲口が大きく変貌している。最終形の完成は2013年春と、まだ6年先ではあるが、第1期として新装・大丸百貨店などが入る高さ200メートルのツインタワーが6日オープンした。何が、どう変わったのか。

●オトナの百貨店・大丸
 すっかり垢(あか)抜けた。店内を見回しての第一印象だ。明るくモダンな照明とインテリア。以前は雑貨売り場だった1階は食品売り場、それも女性向けのスイーツが入り口付近に並ぶ。
 大丸東京店(地下1階・地上13階)の新コンセプトは「TOKYO・オトナ・ライフスタイル百貨店」。百貨店最大の43ブランドを揃えた2階化粧品売り場や3フロアの婦人服売り場など弱かった女性向けを強化した。が、八重洲口という場所柄、出張族や通勤族といったビジネスマン御用達の大丸である。7階の紳士雑貨では、靴売り場が1・5倍になって充実。11階のゴルフ売り場にはクラブのオーダーメード工房も新設した。
 面白いのはレストランフロア。12階には通路のド真ん中にバーコーナーが登場。「買い物の長い女房を待っている間に、ちょっと一杯」って使い方ができそう。13階「XEX TOKYO」は24時までと、百貨店レストランの概念を超えた深夜営業。新幹線ホームや丸の内側を見下ろす夜景もすばらしい。

●サラリー族向けの気楽な飲食街
 駅の両側にそびえる「グラントウキョウノースタワー」と「グラントウキョウサウスタワー」は、「クリスタルの塔」というコンセプト通り、大きなガラスをふんだんに使ったオフィスビルだ。地上43階のノースには、「大和証券グループ」や「BNPパリバ・グループ」といった金融系が入居し、地上42階のサウスには、「リクルート」「住友信託銀行」「ビー・エム・ダブリュー(BMW)」などが入る。BMWは1階にショールームも確保した。
 でもまあ、ほとんどの人にオフィスは関係ない。使えそうなのは、地下1階の商業施設「グランアージュ」だ。サウスタワーのさらに南にある「パシフィックセンチュリープレイス丸の内」地下店舗とつながって、合計22店の飲食店街となった。
「格調高いビルなので、どんな飲食スペースにするのか悩みましたが、やはりオフィスワーカーの方々に気楽にワイワイやっていただける店がいいかなと思いまして」(鉄道会館の開発営業本部担当者)
「餃子舗 ミンミン」「創作茶漬け こめらく」、粕漬け魚料理の「浅草 銀鯱」など7店が新たにオープンした。

●2013年の未来像
「TOKYO STATION CITY」というプロジェクトのもと進められている街づくりは、先に「サピアタワー」(今年3月)やその中に完成した「東京ステーションコンファレンス」(貸会議室・今年5月)、エキナカ商店街の「グランスタ」(10月25日)が開業。今回のツインタワーを含め、今年一気にその形が見えるようになってきた。
 今後は、古い大丸を壊して、ノースタワーの低層13階部分を南に拡張する。つまり、現在、総面積3万4000平方メートルの大丸東京店が、2012年には倍の広さになる。また、ノースとサウスのツインタワーをつなぐデッキ「グランルーフ」が2013年春完成予定。雨に濡れずに八重洲の南北を行き来できるようになる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071112-00000008-gen-ent