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2007年11月12日(月) 14時19分

「地元対策費」など要求の右翼団体幹部ら逮捕 産経新聞

 兵庫県川西市など1市3町で構成する猪名川上流広域ごみ処理施設組合(管理者・大塩民生同市長)が、同市内で進めているごみ処理施設の建設工事をめぐり、工事を受注した準大手ゼネコンから「地元対策費」名目で現金を脅し取ろうとしたとして、県警暴力団対策課などが、恐喝未遂の疑いで愛知県清須市土器野、政治団体「水平社」幹部で会社役員、高橋弘一(34)と兵庫県川西市大和東、会社役員、田淵孝三(57)の両容疑者を逮捕していたことが12日、分かった。また、同市内の会社役員の男(63)についても同容疑で逮捕状を取り、行方を追っている。
 男と田淵容疑者は、同社に「工事に関する地元のトラブルなどをまとめる」などと説明し、すでに地元対策費名目の現金を受け取っていたが、さらに要求したという。
 同課は現金授受の経緯などの解明を進めるとともに、ほかにも数人が事件にかかわったとみて調べている。また、高橋容疑者が、山口組6代目組長の篠田建市(通称・司忍)受刑者が設立した右翼系政治団体とつながりがあるとみて追及する。
 調べでは、高橋容疑者らは今年7月6日、工事を受注した準大手ゼネコンの関西支社(大阪市)を訪れ、「下請けに地元業者を入れんかい」といいがかりをつけるなどし、地元対策費名目で現金を脅し取ろうとした疑い。
 男らは同社に対し、自分は地元の有力者で右翼団体などにも顔が利くなどと強調。着工前から地元対策費を受け取っていたという。
 ところが、昨年末ごろから高橋容疑者も加わって、さらに要求するようになったという。県警は高橋容疑者が大型公共工事をめぐる利益を得るために、男らと共謀したとみて3人の関係などを追及する方針。
 ごみ処理施設の建設工事は川西市と同県猪名川町、大阪府豊能町、能勢町で構成する同組合が発注。同社を含む共同企業体(JV)が163億5000万円(税抜き)で受注し、17年3月〜21年3月の工期で進めている。

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