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2007年11月12日(月) 15時01分

<羽毛布団詐欺>ベストベル社長ら逮捕 5千万円以上被害か毎日新聞

 高齢者らに羽毛布団のリフォームを持ちかけ、実際は中古の羽毛を詰めた別の布団を渡して高額の代金をだまし取ったとして、埼玉県警生活環境2課と羽生署は12日、同県鳩ケ谷市の寝具販売会社「ベストベル」社長、丸山一慶(26)と社員、永井義夫(54)の両容疑者を詐欺容疑で逮捕し、同社などを家宅捜索した。2人とも容疑を認めている。同社は東京都や埼玉、群馬、栃木、茨城県で訪問販売をしており、被害額は5000万円以上に上る見込み。【浅野翔太郎】

 調べでは、丸山容疑者は今年5月29日、茨城県笠間市の60代の無職女性方を訪問。「この紙に書いてある方法でリフォームします」などと実際には行わないリフォーム方法を示し、現金24万7800円をだまし取った疑い。永井容疑者は4月4日、埼玉県宮代町の40代の保険外交員の女性に「早くリフォームしないと羽が抜けてしまう」などと持ちかけ、現金13万6500円をだまし取った疑い。

 ベ社は、被害者から預かった羽毛布団を都内の繊維加工会社を通じて福島県の製造会社に発送し、製造会社は古い羽毛を詰め直した「中古再生布団」をベ社に戻していた。県警はリフォームと偽り、実際は中古再生布団を販売した詐欺に当たると判断した。

 県警によると、丸山容疑者らは主に高齢者宅を訪問し、同様の手口で1件あたり十数万〜百数十万円をだまし取っていたという。今年5月に埼玉県羽生市の80代の無職女性の家族から「おばあちゃんが高額の布団を買わされた」と相談があり、7月に元同社員の女を特定商取引法違反(不備書面の交付など)容疑で逮捕。鳩ケ谷市の本社を家宅捜索し、捜査を進めていた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071112-00000048-mai-soci