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2007年11月10日(土) 10時01分

再び連立を策動する福田自民党政権に打つ手なし日刊ゲンダイ

 民主党のドタバタ劇に自民党は大喜びだ。「いま解散すれば勝てる」「小沢の顔では勝てないだろう」と息巻く議員もいる。まるで満塁サヨナラホームランでもカッ飛ばしたかのようなハシャギっぷりだ。
 もっとも、冷静に考えれば、自民だって打つ手なしのドロ沼だ。浮かれ自民の連中も2、3日でヌカ喜びだったと反省するだろう。
 確かに、小沢代表が自ら「政権担当能力がない」「あらゆる面で力量不足」と認めたダメージは大きい。民主党を応援してきた有権者もガッカリしている。しかし、参院の勢力図に何ら変化はないのだ。依然として「ねじれ国会」だし、参院の主導権は今も野党に握られている。
「民主は大連立は拒否したものの、自公との政策協議には積極的な姿勢を見せています。法案のすり合わせにも応じる構えです。それでも政府与党の国会運営は窮屈なまま。いずれ福田自民は小連立、中連立に向けて動き出さざるを得ないでしょう」(政治評論家・有馬晴海氏)
 そもそも小沢民主に連立を仕掛けて失敗したのは福田自民である。この先の展望は何も開けていない。
 福田は今月中旬の日米首脳会談で民主のゴタゴタを給油問題の言い訳に使うだろう。自民が得したのは、これくらい。クリンチが精いっぱいという状況に変わりはない。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071110-00000013-gen-ent