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2007年11月10日(土) 10時01分

反小沢勢力を黙らせた参院民主14人 幻の「脱党リスト」日刊ゲンダイ

 今となっては幻の脱党組のリストには説得力がある。これに国民新党の4人が加われば18人。ねじれはアッサリと解消だから、前原誠司副代表に近い反小沢グループがシュンとなったのもうなずける。
 真っ先に名前が出る西岡武夫(71=比例2、衆10)は自民、新進、自由と渡り歩いている。一川保夫(63=石川1、衆3)は新進、自由と移ってきた。一部のインタビューに「私ひとりでもついて行く」と断言した工藤堅太郎(65=比例1、衆2)は初当選時が新生党公認という元岩手県議だ。
「藤原良信(56=比例1)も元岩手県議で元小沢秘書。主浜了(57=岩手1)は、小沢に誘われ岩手県庁を退職し、参院議員に転身しています。この2人は、本人に確認するまでもない。どこへ行くのも小沢と一緒ですよ」(地元事情通)
 佐藤公治(48=広島1、衆2)と森ゆうこ(51=新潟2)は旧自由党からの直参で、室井邦彦(60=比例1、衆1)と大久保潔重(41=長崎1)は小沢の弟子。室井は一新会の代表幹事で、大久保は小沢一郎政治塾の1期生である。
 これで9人、残りは5人だ。
「元タレントの青木愛(42=比例1、衆1)、元電通社員の行田邦子(42=埼玉1)、元TBSディレクターの牧山ひろえ(43=神奈川1)の3人は、小沢がカネも人も出しているといわれています。誘われると断りづらい立場です」(民主党関係者)
 これに元自民の川上義博(57=鳥取1、衆1)、増子輝彦(60=福島1、衆3)の2人が加わり14人だ。
 平野達男(53=岩手2)が入れば15人だが、「小沢と心中するタイプではない」(事情通)とみられ、入っていない。
「小沢サイドは“キャスチングボートを握れば、堂々と政策を主張できる”“6年後までは身分を保障してやる”と脱党をそそのかしたようです。野党しか知らない中堅若手には、与党のうまみも説明した。それでも工作は不発に終わったというわけです。これが続投の決め手になったのでしょう」(民主党議員)
 ただ、脱党リストの賞味期限は3年後の参院選まである。新党騒動は、今回で終わりではない。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071110-00000012-gen-ent