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2007年11月10日(土) 17時03分

船場吉兆 原材料を不適正な表示 「そば」など高品質を装う産経新聞

 高級料亭吉兆グループの船場吉兆(大阪市)が産地や消費期限を偽装していた問題で、同社が本店で販売していた「奥美濃そば」など5商品の原材料を、製造委託先から提出された企画書通りに表示せず、そば粉を小麦粉より前に記載するなど変更していたことが10日、分かった。

 日本農林規格(JAS)法は原材料を重量順に表示するよう定めており、農林水産省は、船場吉兆がそばの品質を良く見せるため意図的に書き換えた可能性があるとみている。船場吉兆は「確認が不十分だった」と釈明し、意図的な変更ではなかったとしている。

 同省の調査では「奥美濃そば」の実際の原材料は重量が多い順に小麦粉、そば粉、食塩、海藻粉末だったが、船場吉兆はそば粉を先頭に記載し、海藻粉末は記載していなかった。「吉兆麺」という商品では企画書にある馬鈴薯(ばれいしょ)でんぷんが削られていた。

 一方、大阪市中央区の船場吉兆の本店は10日午前11時すぎ、普段より少し遅れて営業を始めた。心斎橋店は商品の店頭販売を取りやめ、料亭のみ通常通り営業した。 船場吉兆の商品をカタログ販売などで扱っていた大阪市北区の阪急百貨店は、お歳暮やおせち料理の販売を中止。おせちは既に百数十件の予約が入っており、客に連絡しキャンセルするかどうか意向を聞くという。


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船場吉兆 販売・在庫管理表使用せず

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