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2007年11月09日(金) 02時34分

<愛知・小牧談合>野村土木と暴力団関連会社の所在地が同一毎日新聞

 愛知県小牧市発注の道路工事を巡る談合事件で、競売入札妨害容疑で逮捕された野村繁容疑者(60)が経営する建設会社「野村土木」(同市北外山)の事務所と、山口組弘道会系暴力団と関連する土木会社(同県美和町)の支店の所在地が同じであることが8日、分かった。事務所が入るビルは土木会社の系列企業の所有で、野村土木の役員にこの系列企業の元役員が就いていたことも判明。県警小牧署特別捜査本部は、暴力団系企業が野村土木を経由して談合に主導的に関与した疑いがあるとみて裏付けを進めている。

 登記簿によると、土木会社の所在地は小牧市新町3のビルで、野村土木の事務所も同じビルの同じ部屋に入居し、実質的な本社機能を果たしているとみられる。また系列企業は現在、活動実体はほとんどないというが、以前は野村容疑者の自宅に支店を置くなど、親密な関係を保っていたらしい。

 野村土木は82年1月設立、資本金1000万円。同族経営の会社だったという。しかし04年6月、系列企業の役員らが野村土木の役員に就任したことから、暴力団関係とみられる企業との資本的なつながりが強まったらしい。役員が野村土木の役員に就任した経緯はわかっていない。

 特捜本部はこうした経緯に関心を示しており、暴力団が小牧市の指名業者である野村土木を経由して談合に関与した疑いがあるとみて捜査している。野村土木の男性従業員は毎日新聞の取材に対し「事務所は同じだが(土木会社とは)別の会社で暴力団とも関係ない」と疑惑を否定している。【桜井平、加藤潔】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071109-00000024-mai-soci