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2007年11月09日(金) 15時42分

ホームズ彗星がよく見えていますオーマイニュース

 天文ファンの間ではホームズ彗星の話題で持ちきりです。

 なにしろごくわずかな時間のうちに、40万倍にも明るさを増したというのですから。

 一般に彗星は、太陽を焦点とする楕円(だえん)または放物線状の軌道を回っており、太陽に近づくことによってその熱と太陽風で水蒸気やチリが拡散して大きく明るくなるとされています。

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 ところがホームズ彗星は、5月に太陽に近づいた際には、冥王星程度の明るさ(16等星)でしかなく、今回急に増光する前は18等星と、相当大きな望遠鏡でしか撮影できない状態でした。

 それが10月24日にはいきなり8等星の明るさに、29日にはなんと都会の明るい空でも肉眼で容易に見ることのできる2等星の明るさにまで大増光しました。現在もペルセウス座で明るさを保ったまま、次第に視直径も大きくなりつつあります。

 21時ごろ、北の空を見上げると、Wの形のカシオペア座が見つかるでしょう。その右の方角にペルセウス座があります。7倍程度の双眼鏡でもあれば、容易に面積を持ったボーっとした姿に気付かれるはずです。

 写真は、10月31日から11月7日までのホームズ彗星の様子です。方角がそれぞれ変わっていますのでわかりにくいかもしれませんが、サイズをそろえてありますので、移動の様子や視直径の変化が見て取れると思います(まわりの星の大きさに差ができているのは、空の透明度の違いで恒星の写り具合が違ってくるためです)。
(記者:小松 茂)

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