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2007年11月08日(木) 10時00分

この人物のオモテとウラ 柳原可奈子(お笑い芸人)日刊ゲンダイ

「今年の紅白のお笑い枠はもう決まったな」(マスコミ関係者)
 年末恒例の「紅白歌合戦」には、このところ男女各1組前後の「お笑い枠」がある。紅白ではその年、最も人気を博したお笑い芸人が「応援ゲスト」として出演している。お笑い芸人にとっては大きな名誉ともなる。去年は桜塚やっくんとザ・たっちがこの栄誉を得た。
 この「紅白お笑い枠出場レース」で、早くも“当確マーク”をゲットしたのが、「ヤナカナ」こと柳原可奈子(21)。「かしこまり〜!」「気になっちゃう感じですかぁ?」など、渋谷109のカリスマ店員や総武線の女子高生を演じるネタで一気にブレークした。明るいおデブキャラを生かしたトークが若い女性だけでなく、男性のハートもつかみ、10月から「笑っていいとも!」(フジテレビ系)の火曜レギュラーに抜擢されたのをはじめ、「ラジかるッ」(日本テレビ系)、「バニラ気分!」(フジテレビ系)など、あれよあれよという間にレギュラーを多数抱える超売れっ子となってしまった。
「デブキャラを売りにしている女性芸人の多くは、デブを自虐的笑いのネタとして使っているのに対して、柳原は“モテるデブ”“明るいデブ”を売りにしている。こうした前向きキャラはまさにNHK好みといえる」(ベテラン芸能記者)
 今年も多くの女性お笑い芸人がお茶の間を賑わせたが、この明るいキャラと幅広い支持層が“紅白お笑い枠・当確”の根拠だという。
 実際、ヤナカナのファッションはデブ芸人の中でも異質。普通のデブ芸人が体に合わせた服を着ているだけに過ぎないのに、ヤナカナはいかにも今風のギャルが好みそうなファッションで登場する。そして自分を卑下することないトークを展開。例えば、10月に出演した「突然!シンデレラ」(フジテレビ系)では、「私は絶対、超お金持ちと結婚できると思うの」と発言し、同席した女性お笑いタレントをたじろがせもした。この前向きさも、いかにも「紅白好み」だ。
 下積み10年前後は当たり前のお笑い界にあって、デビュー3年での大ブレークは超異例。「お笑い界のシンデレラ」とまで言われ、「去年の年収が10万円、それが今年は数千万円」(関係者)、そして紅白出場。
 順風満帆の柳原サイドが抱える不安は、ライバルの嫉妬だろう。実際、ライバルを多数抱えるお笑い大手事務所から警戒され、柳原との共演を避ける現象さえ起こりつつある。
「才能も大事だが、世渡り上手であることも芸能界で生き抜く重要な資質」(芸能評論家)
 あっという間にブレークしてしまったヤナカナに、それだけの処世術があるかどうか——それが、彼女を「一発屋芸人」で終わらせるかどうかの分かれ目になりそうだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071108-00000003-gen-ent