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2007年11月08日(木) 17時47分

損害保険料控除制度改正を知っていますか?オーマイニュース

 今年も給与所得者の、年末調整の時期がやってきました。気づかれた方もいると思いますが、今年から損害保険料の控除制度が改正されています。

 筆者は新聞・テレビのニュースについては、精力的にチェックしているつもりでしたが、この損害保険料控除制度の改正については、知りませんでした。

 損保会社から送られてきた控除証明書の説明を見て、初めて気がついた次第です。

 かなり大きな改正なのですが、この改正について、新聞やテレビで話題として取り上げられたことを目にしたことはなく、また、友人知己との間で話題に上ったこともありません。

 どのように改正されたのかというと、次の通りです。

(1)損害保険料控除の廃止

 従来の火災保険・傷害保険等に対する損害保険料控除は、2006年12月末日をもって廃止。ただし、経過措置として、2006年12月末日以前始期の保険期間10年以上の満期返礼金がある保険契約(積立型保険契約等)は、2007年1月1日以後に保険料の変更をともなう契約内容の変更があった場合を除き、従来の損害保険料控除を適用。

(2)地震保険料控除の創設

 地震保険について、2007年1月から、「地震保険料控除」が創設され、国税は2007年分以後の所得税、地方税は2008年度分以後の個人住民税について適用。

【控除限度額】
所得税:5万円
住民税2万5000円

【対象となる払込保険料】
所得税:払込保険料の全額
住民税:払込保険料の1/2


 廃止される従来の短期損害保険契約の「控除限度額」が、所得税3000円、住民税2000円、長期損害保険契約の「控除限度額」が、所得税1万5000円、住民税1万円だったことに比べ、地震保険に限りますが、大幅な控除額アップであり、その額は生命保険料控除額に匹敵します。

 おそらく、この改正の意図は、火災保険に比べてなかなか普及しない地震保険の普及を目指してのことだとは思いますが、それにしては、国も、業界の方も、いまいちPR不足ではないでしょうか。

(記者:斉喜 広一)

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