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2007年11月07日(水) 22時48分

大阪府知事に講演料883万円 補助金交付先代表ら出席朝日新聞

 大阪府の太田房江知事が、中小企業の経営者らでつくる任意団体「関西企業経営懇談会」の会合に講師として招かれ、1回あたり50万〜100万円の講演料を受け取っていたことがわかった。秘書によると、5年間で総額883万円になる。参加者には府の公共事業の入札参加資格を持つ企業の経営者や、補助金交付団体の代表者もいた。太田知事は「金額としてはかなり多いと思ったが、税務上の処理も適切にしており、なんら不正はない」と話している。

 同会は大阪府内の中小企業の経営者ら約30人が03年に設立。製造業者や建設業者、設計業者などで、府の公共事業の入札参加資格を持つ業者は10社あった。補助金を交付された学校法人の理事長も会員に含まれていた。

 太田知事が出席していた会合は、03年4月〜今年9月にかけて11回。大阪市内のホテルで開かれる飲食会で、太田知事は毎回、府政の課題について30分程度講演し、その後1時間半ほど会員の席を回って情報交換をしていたという。毎回、夕方から始まり、アルコールも出たとされる。

 講演料は、03年、04年は1回70万円、05年、06年は1回100万円、07年は1回50万円が同会の収入からその場で支払われていた。あらかじめ差し引かれた所得税を含めると総額は約980万円になるという。

 太田知事は7日の定例会見で、「金額は多いが、きちんと講演し、意見交換も詳細にした。大阪再生がんばってくれという気持ちを含めての謝礼と受け取っていた。懇談会への参加と府の入札や契約とはまったく別の問題で、何ら関係がない」と説明した。

http://www.asahi.com/politics/update/1107/OSK200711070066.html