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2007年11月07日(水) 10時02分

池袋で飛び降り 自殺者の心理とはツカサネット新聞

自殺者の心理の一端について書かせていただきます。池袋パルコから飛び降り自殺があったと聞いています。巻き添えにされた被害者の方はなんとお気の毒なことでしょう。しかし、加害者(自殺者)をいくら責めてもいったいどれだけ社会の役に立つというのでしょうか。自殺防止にも「非難」は役に立ちません。非難や説教では、自殺は防げないのです。

冷静な判断力が無かったからこその自殺でしょう。心理的に追いつめられた人の状態をネズミの実験からお話します。 

健康な一匹のネズミを一つの箱の中に入れます。中は二つの部屋に分かれていて、真ん中に仕切りがあり、仕切りは開いています。 好奇心旺盛な動物ですから、すぐに両方の部屋を自由に往き来できることを知ります。 さて、片方の部屋の床に電流を流します。電気ショックですね。隣の部屋には流さないので、ネズミは隣に逃げることを覚えます。電気を流す前に電球を光らせますと、電球の光るのが電気ショックの来る合図だということを理解し、電球が光るとすぐに隣に逃げるようになるので、もう電気ショックを受けずにすみます。これを「学習」したと言います。

さて学習ができたところで、仕切りを閉じて隣の部屋に逃げられないようにします。電球が光ります。ネズミは当然逃げようとしますが、閉じているので逃げられず電気ショックを受けてしまいます。何度も繰り返すとそのうち、もう逃げようとはしなくなります。電球が光るとじっとしてショックが来るのを待つようになります。(叩かれて育っている幼児に親が手を振り上げたら、とっさに身を縮める動作をしますよね、ちょっとそんな連想も 今、しましたよ)

次に仕切りを開いてやります。そして電球を光らせます。もう逃げ道はあるのです。しかしネズミは逃げません。もう逃げ道があるかもしれないとは思わないのです。あいかわらず逃げようとはしないのです。鬱状態ネズミです。鬱状態とは気持ちがふさいでいる状態です。漢字変換すると「ふさぐ=鬱ぐ」と出るでしょう? 人間も同じです。重いウツ状態になると、問題解決の道を探さなくなります。問題が解決できるとは思わないし、解決したいと思うほどの心のエネルギーさえ、ほとんど無いのです。(ウツ状態とウツ病はちょっと違います。後日これについても書きたい)

女性が池袋パルコで投身自殺したニュースを知り、この話を読者の方に知って欲しくて書きました。今日は数か月ぶりに高校生から「いじめと自殺」について聞き取りをすることができました。高校生の「いじめと自殺」についての意識(ホンネ)についても、できるだけ早く書かせていただきたいと思っています。





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(記者:ラケル)

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