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2007年11月07日(水) 18時32分

ミートホープ社長、詐欺容疑で追送検 取引先だまし利益朝日新聞

 北海道苫小牧市の食肉加工卸会社ミートホープ(自己破産手続き中)の偽装牛ミンチ事件で、北海道警は7日、社長の田中稔容疑者(69)=不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑で逮捕=ら4人を、取引先をだまして利益を上げた疑いが強まったとして、詐欺容疑で札幌地検に追送検した。

 追送検したのは、田中社長のほか、三男で専務の田中恵人(34)▽総工場長の中島正吉(59)▽汐見工場長の岩谷静雄(64)の各容疑者=いずれも同容疑で逮捕。

 調べでは、4人は共謀し、06年6月から今年5月にかけ、豚や鶏、羊などを混ぜたミンチ肉を「牛100%」と偽り、加工会社の北海道加ト吉(赤平市)など3社に販売。現金計約3900万円をだまし取った疑い。今後、他の業者との取引についても詐欺容疑で立件する方針だ。

 道警と地検は、田中社長らの詐欺行為が創業当初から続いていた可能性があるとみている。しかし、押収した帳簿類を精査した結果、朝日新聞の報道で不正が発覚した今年6月以前の1年間程度の行為に限定して立件する方針を固めたという。

 田中社長は「利益を得るため、会社ぐるみで法律違反に手を染めた。だまして混ぜ物の肉を売ることが詐欺に当たることも分かっていた」と供述しているという。

http://www.asahi.com/national/update/1107/TKY200711070288.html