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2007年11月06日(火) 10時51分

雲仙市小浜温泉の「ちゃんぽん番長」って誰?ツカサネット新聞

長崎県雲仙市小浜町は、文献によると8世紀頃にはすでに温泉が湧いていた湯治場だ。橘湾に沿った海岸線には湯煙たなびき、昔ながらの温泉旅館が軒を連ねる風景は、昭和時代の古き良き温泉情緒を感じさせてくれる。

小浜温泉の特徴といえば、温泉の温度の高さが全国で第1位ということ。30カ所ある源泉から100度の湯が日に1500トン勢いよく湧き出している。橘湾に沈む夕日を眺めながら食塩泉の露天風呂に浸かっていると、日頃の疲れなどすっかり吹っ飛んでしまう。

この小浜温泉街、温泉と夕日の他に、実はもう1つの名物があった。明治末期頃に長崎市から伝わった長崎ちゃんぽんを小浜風にアレンジした「小浜ちゃんぽん」だ。特徴としてはスープがあっさりまろやか、具材も橘湾の魚介類や地元産の野菜を使い、生たまごや殻付きエビを入れるなど、創意工夫を重ねてきたれっきとした地元料理なのだ。

「小浜ちゃんぽん」は最近静かなブームとなり、日増しに注目度を増しているという。その理由は、ご当地ラーメンが全国にあるようにちゃんぽんにもご当地ブームを起こそうと、立ち上がった1人の市職員が登場したことにある。今春雲仙市観光課に異動になった林田真明さんその人だ。地元の人々は林田さんのことを「ちゃんぽん番長」という愛称で呼んでいる。

ちゃんぽん番長は1日4食ちゃんぽんを食べても飽きないほどのちゃんぽん大好き人間。小浜温泉街でちゃんぽんを出している飲食店を1軒1軒回り、手作りの「小浜ちゃんぽんマップ」を製作し、地域住民や観光客に配布した。さらに小浜ちゃんぽんの宣伝マンとして何とか盛り上げたいと考えた林田さんは、ランニング姿になって県観光連盟のブログや地元ケーブルテレビに登場したり、学ランを着て地元民放テレビに登場してみたり、自身の広告塔としてのキャラづくりにも熱心かつまじめに取り組んでいる。

林田さんは、マイれんげを持ち歩き、学ランを着て温泉街に出没する。豪快な食べっぷりはお見事の一言。「ちゃんぽん番長」と呼ばれるくらいだから厳つい人かと思ったが、実際に会ってみると小浜温泉をこよなく愛し小浜ちゃんぽんで街おこしをして、観光客を増やしたいと願う行動派のアイデアマンだったのだ。

という訳で、最近小浜ちゃんぽん目当ての観光客が増えはじめたという小浜温泉街。新しくちゃんぽんをメニューに加える飲食店も増えてきたそうだ。この先、林田さんの熱意で小浜ちゃんぽんは大ブレイクしていくのか。温泉街の話題だけに、ここはひとつ“温かく”見守っていきたいものである。

■小浜ちゃんぽんの問い合わせ先
小浜温泉観光協会 TEL 0957-74-2672
雲仙市観光協議会 TEL 0957-38-3111




(記者:オガナリヨ)

■ホームページ
ちゃんぽん番長に会いたいなら「GO!GO!ともっち」のブログへ

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