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2007年11月06日(火) 10時19分

謝罪会見、そこに本当の誠意はあるのか?ツカサネット新聞

「大変申し訳ございませんでした」。
ここ数ヶ月、やたら目にする謝罪会見。これでもか!というほど頻繁に行われ、連日のように報道されている。カメラの前でお決まりの言葉を述べ、深々と頭を下げて謝る。時には涙を浮かべて謝る。

相次ぐ食品偽造や公務員の不祥事により、この光景を見る機会は激増した。収束の気配すら見えない亀田ファミリー問題を含め、その光景はスポーツ界にまで見かけられるようになった。
カメラのフラッシュを一斉に浴び、陳謝する企業の経営者や不祥事を引き起こした張本人たち。正直、半ば見飽きてしまった。それらの謝罪会見に本当の誠意はあるのだろうか。

さかのぼってみると、昨年も多くの謝罪会見を目にした。
世間を大きく騒がせた耐震強度偽造問題 不動産業者ヒューザーの小嶋社長、ホテルの違法改造問題 東横インの西田社長、証券取引法違反によるホリエモン逮捕問題 ライブドアの新経営陣など、これらは個人的に印象に残っている謝罪会見である。特に、ヒューザーと東横インの会見は社長の傲慢な態度に、謝罪どころか逆に社長の人柄や企業の体制に不信感を募らせた会見となったのを記憶している。この2社については悪びれる様子もなかった初回の会見後に、涙の謝罪会見を開いたが、全く信用のできないものであった。
食肉偽造事件で食の安全を揺るがす原因となった食肉加工会社ミートホープ、その前社長である田中氏にも同様の印象を受けた。言い訳、言い逃れをするための会見、謝罪にも全く誠意が感じられず、挙句の果てには息子から「本当のことを言ってください」と言われる始末。会見を行う度に話す内容が変わる、これが更なる事態の悪化を招き、消費者の信頼を一気に失うこととなった。

なぜ企業のトップが言い逃れ、責任逃れをするのだろう?いくら隠し事をしても、いずれ真実は明らかになるのだから、早々にありのままを述べた方が潔いはず。・・・と言っても、これはただの正論であり、企業側からすると不正や偽造の事実は最小限に止めておきたいというのが実際のところだろう。しかし、メディアはこういった話題が好む。不正が次々に明らかになるとともにメディアの熱も上がるわけだ。

同じように繰り返される謝罪会見、頭を下げて謝る光景ももはや珍しくない。ある意味、パフォーマンス化してきたように思える。形式だけの謝罪会見はうんざりだ。
「頭を下げれば、ハイ終わり」、そんな認識では被害を受けた者は納得できない。企業の経営者や不祥事を起こした張本人たちはきちんと質問に答え、真実を話してほしい。行方不明、雲隠れなどは論外である。

さて、次は誰の謝罪会見?豪華な社長室をお持ちのNOVA猿橋前社長、あなたの登場をお待ちしています。




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(記者:水村なの)

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