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2007年11月06日(火) 09時48分

フェラーリに憧れるアロンソ・・・だがツカサネット新聞

サッカーのフランス・リヨンに所属するミラン・バロシュが1日、制限速度130kmの同国高速道路を271kmで走行し、免許と愛車フェラーリの没収をその場で言い渡された。友人1人が同乗していたとされ、その友人に「フェラーリのエンジン音を聞かせたかった」とバロシュを供述している。

リバプールなどのビッグクラブでも活躍し、3年前のユーロでは得点王にも輝いたバロシュだが、最近は出番にも恵まれず持ち味のスピードを出す機会もなかった。かといって141kmのスピード違反はいただけないし、それだけのスピードが出せる道って一体・・・それだけのスピードが出せるフェラーリって一体・・・


昨年、一昨年とF1チャンピオンに輝いたフェルナンド・アロンソが所属のマクラーレンと、双方合意の下で契約を解除した。ルノーで2年連続チャンピオンに輝き、今シーズンからマクラーレンと契約したアロンソだが、スパイ騒動やハミルトンとの確執、さらにはデニス・チームオーナーとの不仲も囁かれていただけに、契約を2年残しての今回の解除もされほど大きな驚きではなかった。

さて今後注目されるのは、アロンソの今後の動向とマクラーレンの後任ドライバーということになる。
何チームかは早くもオファーを出しているらしく、実際に名前の挙がっているチームもある。だがトップチームは既に来シーズンのラインアップを決めており、まだ決まっていないチームは中堅、あるいは下位チームに絞られる。これらのチームならアロンソをナンバー1ドライバーとしてチームに招くだろうから、ハミルトンとの確執のような例は起こらないだろう。だが2年連続チャンピオンというプライドが下位チーム所属という、ある意味屈辱を味わう移籍を受け付けないのではないだろうか。

そうなるとアロンソが来シーズンドライブするであろうチームは自ずと限られてくる。
だが先にも書いたように、そこにアロンソの入る枠はないに等しい。まず当たり前だが、マクラーレンとの再契約はない。ウィリアムズにはブルツの引退で枠が1つ空いているが、完成形には大金を投じず原石発掘を信念とするチーム方針からここも可能性は少ない。
あるとすれば減額をアロンソが受け入れた場合だけだろう。BMWは5ヵ年計画の途中でありウィリアムズよりも可能性は高いが、ハイドフェルドとクビサという2人のドライバーへの信望が厚いだけにここもない。

残るはフェラーリとルノーだが、フェラーリはマクラーレンとの再契約と同じくらい可能性はないに等しいと言える。
ライコネンがチャンピオンを獲得し、スパイ騒動の影響もあってコンストラクターズのタイトルも獲得したフェラーリには、アロンソの望む競争力は十二分に備わっている。
そして常に優勝争いを見込める点でもプライドをくすぐることだろう。だがフェラーリ側から見た場合、アロンソを獲得すればライコネンかマッサいずれかを切らなければならない。チャンピオンのライコネンを切る理由はどこにもなく切るならマッサになるのだろうが、アロンソとライコネンを並べることでハミルトンとの二の舞を恐れる必要がある。
ハミルトンとの間に起こったことがライコネンとの間に起こらないとは限らない。またスパイ騒動の原因はマクラーレンの1人がフェラーリの情報を盗み、それをアロンソが利用していたところにある。つまりフェラーリにとってアロンソは罪を犯した人間であり、そんなアロンソがフェラーリに加わればチームはどうなるだろうか。フェラーリにアロンソを欲しがる理由はどこにもない。

結局、アロンソの移籍先はルノーに落ち着くのではないだろうか。

金に目がくらみレッドブルへというシナリオもなくはない。また、いくら古巣とはいえルノーに恩を返す心をアロンソが持っているかも定かではない。だが自身のプライドと競争力を満たすマシンを供給してくれるチームを消去法で選ぶとなるとルノーしか残っていない。もちろん何が起こるかは分からないのもこの世界だが、思い通りに事が運ばないのもこの世界である。


(記者:adios7210)

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