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2007年11月05日(月) 17時09分

エフ社詐欺 リッチ社の手口模倣? 福岡県警調べ前 社長らセミナー参加西日本新聞

 福岡市の資産運用コンサルティング会社「エフ・エー・シー」の詐欺事件で、前社長の黒木博文容疑者(42)=詐欺容疑で逮捕=ら同社幹部が、本格的に出資金を集める直前の2004年10月、偽の投資話で500億円以上を集めて詐欺事件で立件された健康食品販売会社「リッチランド」(東京都)の投資セミナーに参加していたことが5日、福岡県警などの合同捜査本部の調べで分かった。

 両社の集金手法には類似点が多く、捜査本部は、黒木容疑者らがリッチ社の会員集めや集金方法のノウハウを参考にした可能性があるとみて調べている。

 リッチ社は全国でセミナーを開き、健康食品や貴金属などを1口50万円で会員に販売。売上金を海外事業や沈没船の引き上げ事業に投資し、5年間で2倍以上にして会員に配当すると確約。「元本保証」をうたって、九州や東海地方を中心に約1万人から537億円をかき集め、幹部らが組織犯罪処罰法違反(組織詐欺)の罪で起訴され、東京地裁で公判中。

 調べでは、黒木容疑者は04年10月、東京都内であったリッチ社のセミナーに、熊本県内のエフ社支部長とともに出席したという。

 エフ社は同11月から「1口100万円を出資すれば月5万円を配当する」として出資金の募集を開始。数カ月後には「起業コンサルティングセット・投資家への道」と称するCDソフトなどを1口100万円で販売する手法に変更し、商品売買の形態を装っていた。

 また、リッチ社が新たな会員の投資額の2‐10%を入会させた上級会員が受け取る仕組みで被害を拡大させたのに対し、エフ社も新規会員を勧誘すれば1口につき月2万円の紹介料を受け取れる同様のシステムだった。

=2007/11/05付 西日本新聞夕刊=

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071105-00000022-nnp-l40