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2007年11月05日(月) 10時00分

社保庁歴代長官 「最大の責任」追求に…日刊ゲンダイ

「歴代社保庁長官に最大の責任」——。5000万件の宙に浮いた年金問題を追及する「年金記録問題検証委」が、こんな最終報告書を総務省に出した。手書き台帳を破棄したり、年金でムダな施設を造ったりと、デタラメを尽くしてきたから当然だが、問題は当の歴代長官らが、この“ダメ出し”通告をどう受け止めているか、である。
 歴代長官の多くは今も天下り先に居座り、左うちわの暮らしを続けている。しかも反省の弁が聞かれるどころか、本紙の取材に逃げる、逃げる——。
 03〜04年に長官を務めた真野章氏は昨年、財団法人「こども未来財団」理事長に就任。月給96万8000円、各種手当も盛りだくさんの“破格待遇”だが、財団は「その件に関する取材は断るように言われている」と回答を拒否した。
 中西明典氏(01〜02年在任)は特殊法人「社会保険診療報酬支払基金」理事長に収まっていた。この法人も「理事長は今週は不在」の一言だ。
 最高裁判事に転身した横尾和子氏(94〜96年)は、最高裁が「コメントは差し控えさせていただく」(広報)と、本人に取り次ごうともしない。
 高木俊明氏(98〜01年)は9月まで財団法人「国民生活金融公庫」の副総裁に就いていた。毎年2000万円近い年収を得ていたが、「4年の任期満了で退任した」(広報担当)という。
 年金台帳の破棄を命じた“A級戦犯”正木馨氏(85〜86年)は、本紙の取材に「答えることはありません! 今取り込んでいますから!」とブチ切れた。8億円近い生涯賃金を得て、現在は東京・田園調布の豪邸で悠々自適の老後生活だ。
 財団法人「日本障害者スポーツ協会」会長・北郷勲夫氏(90〜92年)、社会福祉法人「全国社会福祉協議会」副会長・末次彬氏(92〜94年)、財団法人「高齢者住宅財団」理事・佐々木典夫氏(96〜98年)は、いずれの法人も「非常勤で不在」と、とりつく島もなかった。
 ホント、呆れた連中。まとめて国会に喚問した方がいいんじゃないか。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071105-00000012-gen-ent