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2007年11月05日(月) 10時00分

どうする?タクシー料金値上げ日刊ゲンダイ

 東京地区の大手タクシー会社のタクシー料金が、12月3日から値上げされる。原油価格の高騰で燃料のLPGが値上がりしたのが主な理由だ。12月はちょうど年末の宴会シーズン。深夜帰宅が増えるサラリーマンにとっては痛い値上げになりそうだ。

◆どれだけ上がるか
 東京地区(23区、武蔵野・三鷹、多摩地区、横浜市周辺)の大手タクシー会社の中型の初乗り運賃が、12月3日から値上げされる。初乗りは660円から710円へ、50円の値上げだ。加算料金も80円(274メートルごと)から90円(288メートルごと)にアップする。
 また、深夜・早朝割り増し(23〜5時)は、3割から2割へ安くなるものの、適用時間が1時間繰り上がり、22時から2割増しと決まった。同時に小型と中型の区分が普通に統一されるため、小型料金は消滅するという。
「原油の高騰が大きな理由で、法人タクシーの燃料であるLPGも約5%上がっています。それに乗務員の待遇改善の2点が値上げ申請の理由です」(東京乗用旅客自動車協会担当者)
 法人タクシーの値上げは97年以来の10年ぶりとはいえ、年末年始直前の嫌な時期の値上げだ。

◆個人タクシーも値上げ
 初乗り650円、加算80円(280メートルごと)で法人より安かった個人タクシーも同調の見込みだ。
「個人タクシーは値上げ申請するかどうかは各自の判断ですが、大多数は法人と同じ料金にアップするでしょう。無料だった迎車料金も300円になります」(東京都個人タクシー協会担当者)
 個人タクシーは乗り心地の良さに加えて、深夜・早朝割り増しも2割が多く、法人より安いのが魅力だったが、今後は法人と同じ。オトク感はなくなってしまう。

◆格安タクシーは据え置き
 97年の自由化で新規参入した格安タクシーはどうなるのか。保有車両が約200台のアシストタクシー((電話)03・5838・7420)の担当者が言う。
「たしかに燃料のLPGの価格はアップしていますが、現状の料金を維持します」(広報担当・清澤洋人氏)
 同社は、小型初乗り640円(加算290メートルごと80円)、中型同660円(加算274メートルごと80円)。深夜割り増しなしが大きな魅力だ。値上げをしないので小型と中型も現状のまま運行予定。中央区、港区、新宿区の繁華街を中心に配車されており、無線で呼ぶのが一番確実。長距離帰宅組は覚えておくといい。
 六本木、銀座、新宿エリアに多い、エコタクシー((電話)03・5673・6200)は、小型初乗り500円(加算232メートルごと50円)。こちらも現状維持で踏ん張る。ワンメーターから安さを実感できる料金だ。
 深夜・早朝割り増しが1割のMKタクシー((電話)03・5547・5551)も値上げなし。中型初乗り運賃の660円(加算274メートルごと80円)はいままで通りのため、12月3日以降は大手法人タクシーより初乗り運賃で50円安くなる。
 年末の忘年会シーズンに備えて、格安タクシーのチェックをしておいた方がよさそうだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071105-00000009-gen-ent