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2007年11月05日(月) 10時00分

防衛疑惑、エスカレートする暴露合戦日刊ゲンダイ

 久間章生元防衛相の“怪しい交際”が、また、明らかになった。防衛商社「山田洋行」の宮崎元伸元専務(日本ミライズ社長)が東京地検特捜部の任意聴取に対し、「政治家に“お車代”を渡していた」と供述。05年秋ごろに開かれた山田洋行オーナー一族の結婚式の際に、招待した久間ら防衛庁長官経験者2人に合計200万円を支払ったというのだ。
 久間は昨年12月に宮崎元専務から「すっぽん接待」も受けていた。この事実が発覚したときは、「呼ばれたから行っただけ」と答えていたが、さすがに現金まで渡されていたとなると旗色が悪い。しかも、宮崎元専務が捻出した裏金から払われているのだから、余計にいかがわしくなる。
「一族の結婚式に招待されたことでも分かるように、久間氏は山田洋行のオーナー側に近い。本人も、オーナーと親しく、過去にゴルフをしたことも認めています。このオーナー側と対立し、山田洋行を飛び出したのが、宮崎元専務。昨年6月に同僚四十数人と一緒に退職し、9月には日本ミライズを立ち上げ社長に就任しています。久間氏に関する情報が“狙い撃ち”で次々と漏れているのは、山田—宮崎の対立と無縁ではないでしょう」(事情通)
 今回の防衛疑惑は、宮崎元専務と守屋前防衛次官のズブズブの関係が発端だ。守屋前次官が宮崎元専務の「日本ミライズ」の資金繰りに絡んで口利きした疑惑も浮上している。
「守屋氏は証人喚問で少なくとも2つの偽証が疑われている。そのひとつが口利きの否定で、もうひとつは1月に防衛省で開かれた次期輸送機エンジン調達に関する会議の件です。当時、GEの国内代理店は山田洋行だったのに、なぜか日本ミライズの関係者も出席。守屋氏は、喚問で『承知していない』と答えていたが、とうに報告されていた疑いがあるのです」(関係者)
 そんなタイミングで久間の周辺が賑やかになると、メディアも国民も政界ルートを注目するようになる。もっとも、疑惑解明につながる“暴露合戦”は大歓迎。どんどんやってもらいたい。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071105-00000011-gen-ent