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2007年11月05日(月) 15時15分

先生お願い!ジェネリック医薬品にしてオーマイニュース

 テレビコマーシャルで盛んに「ジェネリック医薬品をお願いしょう」と言っています。しかし、診察が終わって、医師から処方される薬の用法・用量を聞いてうなずいて帰ってくる人がほとんどでしょう。

 新薬からジェネリック医薬品に変えてもらうには、医師の処方が必要です。

 新薬に代わるジェネリック医薬品がある場合でも、医師の多くは新薬を使いたがります。これにはいくつかの理由があります。

1。慣れ親しんできた薬を使いたがる

2。成分名ではなく製品名しか知らない

3。新薬の方が薬価が高く、診療報酬が高く差益が大きい

4。ジェネリック医薬品の種類・在庫が少ない

5。効能効果に不安

 およそこの5つくらいの理由です。

 基本的に医師はジェネリック医薬品を使いたがらないと心すべきです。よほどジェネリック医薬品に理解のある医師でない限り、処方してくれないと考えるべきでしょう。

 先日、近所のクリニックにかかった時のことです。こんなやりとりになりました。

記者 「先生、ジェネリックを処方していただけませんか」

医師 「うーん、この薬(新薬)の方が切れがいいし、副作用も少ないから」

記者 「そんなに違うんですか?」

医師 「しばらくは、これにしておきましょう」

 ついに押し切られてしまいました。処方薬は、糖尿病の薬で、ジェネリック医薬品があることを知っていた記者にとって、「薬の切れ(言っている意味は、吸収・代謝のこと)がいいから」と言われてしまうと、返す言葉がありませんでした。かように代替調剤が普及していない現実があります。記者は製薬業界に携わっていたのでまだ聞けましたが、自分から言う、または言える人はそう多くはないでしょう。

 そこで「ジェネリック医薬品処方お願いカード」が登場しました。日本保険薬局協会が作製したものです。いまや、薬は患者が選択する時代になりつつあります。

(記者:宮本 聰)

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