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2007年11月04日(日) 10時00分

ピッチャーを嫌がる子供が急増日刊ゲンダイ

 松坂大輔、ダルビッシュ有、斎藤佑樹……。いま野球界で目覚ましい活躍をしているのはピッチャーばかり。だが、少年野球ではちょっとした異変が起こっているという。子供がピッチャーをやりたがらないというのだ。
 リトルリーグで長く監督を務める、ある指導者が嘆く。
「11歳にしては体格も良くて球威もあるのでエースにと考えていた子が、『ピッチャーはやりたくない』と言い出した。どうやら親からやるなと言われたみたい」
 スポーツジャーナリストで、少年スポーツをテーマにした著書「少年スポーツ ダメな指導者 バカな親」もある永井洋一さんはこう分析する。
「失投で負けて周りから責められたくないという自己防衛の手段です。サッカーなら、絶対シュートする場面なのに失敗を恐れてパスするのと同じこと。親も自分の子供にプレッシャーがかかるのを嫌がって、失敗の少ない無難なポジションを選ぶ。これは勝利至上主義が生んだ悪しき現象でもあります」
 前出の指導者も、
「日米とも天王山の試合だから盛り上がったけど、普段は親も子も野球中継を見ない。大舞台で投げるエースの勇姿なんて興味がないんですよ」
 もう“明日の松坂やダルビッシュ”は生まれないのか?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071104-00000006-gen-ent