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2007年11月04日(日) 01時29分

高配当約束で8千人から135億円、エフ社前社長ら逮捕読売新聞

 福岡市博多区のコンサルティング会社「エフ・エー・シー」が、高配当を約束して全国8000人から約135億円を違法に集めたとされる事件で、福岡、熊本、大分、佐賀の4県警合同捜査本部は3日、同社が出資金名目で会員から金をだまし取っていたとして、詐欺容疑で前社長・黒木博文容疑者(42)(那覇市垣花町3)ら同社関係者12人を逮捕した。

 エフ社は、月5%の配当をうたって出資を募っていたが、出資金を配当に充てる自転車操業で、出資金以外の収益がなかったことから、捜査本部は詐欺容疑での立件に踏み切った。

 ほかに逮捕されたのは、同社社長・松隈茂則(54)(福岡市西区下山門1)、同社元社長補佐・山田一清(63)(東京都清瀬市中里5)ら11容疑者。調べによると、黒木容疑者らは2006年1〜3月、山口県下関市のアルバイト女性(49)ら4人に「投資家への道」と称したCDセットを購入すれば、月5%の配当が得られるなど虚偽の説明をして、購入代金計1500万円をだまし取った疑い。

 エフ社を巡っては、同社関連団体から自民党の魚住汎英(ひろひで)・前参院議員に囲碁セット購入代金名目で2000万円が渡っていたことが発覚。関連団体が非営利組織(NPO)認証を得られるよう、魚住前議員が内閣府に働きかけていたことも分かっており、捜査本部は、関連団体からの資金の流れが口利き料になった疑いもあるとみて調べている。同社が松岡利勝元農相や野呂田芳成衆院議員のパーティー券を購入していたことも明らかになっている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071103i214.htm