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2007年11月03日(土) 18時55分

シティグループのプリンスCEO辞任へ 4日の緊急役員会で産経新聞

 【ワシントン=渡辺浩生】3日付米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は、関係筋の話として米最大手金融シティグループのプリンス会長兼最高経営責任者(CEO)が、4日に招集される緊急役員会で辞任を表明すると報じた。

 シティは低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)を組み込んだ債券の損失拡大で、7〜9月期に約65億ドルの評価損を計上。それ以降も損失拡大や資本増強の必要性が取りざたされ、株価下落に歯止めがかかっていない。

 先月30日には、米大手証券メリルリンチのオニール会長兼CEOがサブプライムローンにからむ巨額損失の責任をとって辞任。シティのプリンス会長の経営責任を問う声も次第に高まっていた。

 後任には、米財務長官を務めたルービン経営執行委員会委員長が暫定的に就任する案が浮上しているが、本人は固辞しているという。

 シティは傘下の日興コーディアルを株式交換による三角合併で完全子会社化する方針で、29日には東京証券取引所から上場承認された。経営上の混乱が長期化すれば日本での事業へも影響が広がる可能性もある。

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解説「シティグループ」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071103-00000928-san-int