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2007年11月02日(金) 15時45分

今更ながら「職業高校」のススメツカサネット新聞

先日、出身校である高校の学祭に行ってきた。普通科ではなく、「農業科」と「家政科」の高校。なので、学祭も日ごろの勉強の成果を生かして色々な出し物を作り上げる。「服飾科」は、2、3年生になるとファッションショーを開いて、普段勉強している技術やデザインセンスを披露するし、「食物科」は食堂、「緑地計画科」は茶室や庭園。様々な技術を応用し、一味違う学祭になっている。

最近はどうなのか知らないが、自分が高校生のころは就職難が叫ばれていて普通科高校に進学することも少し考えてしまう状況だった。普通科に進学すると、ほとんどの進路は大学短大への進学、専門学校への進学。就職すると、「進学できないから」というように見られる感じだったろう。うちの兄がそんな感じだった。しかし、今は普通科もずいぶん様変わりしたようだ。「総合学科」なんて言い、ある1分野にこだわって勉強できる学科があるのだとか。今からでももう一回高校生になりたいな、と社会人の自分はたまに思ってしまう。

しかし、社会に出ると「勉強したこと」だけで身を立てられるのはごく一部。大方は何らかの技術を身につけて生きていかなければいけない。そんな中、こういう「職業高校」はいい経験が出来る場所だと思うのである。実際、その技術の分野で生きていく人はそんなにいるわけではないが、アルバイトだけではない「働く」ということをよく体感できるのは得である。

学習の一環で資格も取れる。前述の「食物科」では調理師免許がとれるし、工業高校や商業高校ではもっとたくさんの資格をとれるチャンスがある。この機会を逃がすのはかなり損だと言いたいのである。

「仕事を選ぶのは、もっと先でもいいんじゃないか」という人ももちろんいる。だが、「こんな仕事もあるんだ」という一種の体験がその先の人生でいい選択が出来るに違いない。日本人には「自発性」が足りないとある人が嘆いていた。それは「手先の仕事」を若いうちに体験しないからなのかもしれない。選択肢を色々置けることも「職業高校」のいいところだと思う。


(記者:じおんびー)

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