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2007年11月02日(金) 10時18分

住吉会が暴力団代表者指定の不服申し立て…公安委退ける読売新聞

 暴力団対策法に基づき、指定暴力団に再指定された関東最大の住吉会(本部・東京都)が、代表者として西口茂男総裁を指定することに対し、国家公安委員会に不服申し立ての審査請求をしていたことがわかった。

 同委員会は1日、住吉会側の主張を退けた。警察庁は「これまで『暴対法は違憲』などとして、審査請求するケースはあったが、代表者の扱いについては初めて」としている。

 同庁によると、住吉会は20都道府県に構成員約6600人を抱えるが、6月に東京都公安委員会から指定暴力団として6回目の指定を受けた。8月になって、「代表者は西口茂男とする指定処分の取り消しを求める」などとする審査請求書を代理人を通じて、国家公安委員会に提出していた。

 現在、西口総裁は下部団体の組員らが起こした2件の射殺事件の損害賠償訴訟で、使用者責任を問われて係争中。警察庁は「今回の審査請求は、使用者責任の影響を考えたのではないか」と推測している。

 指定暴力団トップの使用者責任をめぐっては、最高裁が2004年に、当時の山口組組長の使用者責任を認める判決を言い渡している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071102i402.htm?from=navr