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2007年11月02日(金) 23時10分

円天の「L&G」に東京地裁が保全管理命令読売新聞

 「円天」と呼ばれる独自通貨や高額の配当を宣伝材料に、約5万人から総額1000億円に上るとみられる「協力金」を集めていた健康商品販売会社「エル・アンド・ジー(L&G)」(東京都新宿区)の出資法違反事件で、L&G被害対策弁護団は2日、東京・霞が関の弁護士会館で記者会見し、東京地裁が同社に対し、破産法に基づき、財産の処分や出資を受けることを禁じた保全管理命令を出したことを明らかにした。

 同弁護団は先月31日、同社と波和二会長の破産を申し立てており、今後は刑事告訴や波会長ら役員に対する損害賠償請求訴訟を提訴する方針。

 警視庁によると、同社は先月3日の捜索後も、「新会社が主催している」と称して会員対象のバザーを開き、資金集めを続けている。会見では、千葉肇弁護団長が「保全管理命令が出たことで、L&Gの動きを暫定的だが封じ込めることができた」と話したうえ、「出資金が戻ると信じている会員はまだ多いようだが、幻想を捨てて被害を申し出てほしい」と訴えた。先月14日の被害者説明会には約450人が参加。その後、弁護団に委任状を出した約200人のうち、今回は11人が債権者として申し立てた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071102i418.htm