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2007年11月01日(木) 12時53分

<太田大阪府知事>政治団体が東京の実家の事務所費計上毎日新聞

 大阪府の太田房江知事の政治団体「太田房江を支える東京の会」が06年4月〜07年8月、東京都江東区にある太田知事の実家を主たる事務所として届け出て、06年に約77万円の事務所費を計上していたことが分かった。太田知事は「事務所として使っていた」としているが、実際の使用実態は不透明で、説明責任を求められそうだ。

 同会は通産官僚出身の太田知事を支援するため、03年に発足。元通産事務次官が代表者、同省OBが会計責任者を務め、年1回の政治資金パーティーや朝食会を開いている。今年9月の朝食会には財界関係者ら約110人が出席した。

 政治資金収支報告書や関係者によると、同会は東京都江東区の知事の知人宅を主たる事務所としていたが、知人が転居したため、06年4月に同区の両親が住むマンションに移した。この時、同会は知事の父親と業務委託契約を締結。打ち合わせの場所提供や郵便物の受け渡しなどを委託し、月額5万円の委託料を振り込むことを決めた。

 しかし、国会議員の事務所費が問題になったことなどから、今年8月に多摩市の会計責任者宅に移転した。

 太田知事は府庁で記者団に対し、「正常な方法で正当な業務委託を結んでいる。当初は自宅以外を探したが、東京では膨大な費用がかかるため、一時的に自宅を使ってきた。架空の事務所に経費を計上したわけでは全くなく、問題はない」と話した。事務所としての実態については「机やファクスを置いて、後援会との連絡調整をはじめさまざまな業務をしていた」と述べた。

 事務所費は、家賃や税金、電話代など、事務所の維持に必要とされる経常経費の一つ。赤城徳彦元農相の政治団体が、茨城県の両親が住む実家を主たる事務所とし、多額の経常経費を計上していたことが問題になった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071101-00000056-mai-pol