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2007年11月01日(木) 11時03分

<還付詐欺>被害総額21億円に 「振り込め」の新手口毎日新聞

 税務署や社会保険庁などの職員を装い、税金や年金の還付名目で現金をだまし取るケースが昨年6月から目立ち始め、今年9月末までに警察に1934件の届け出があり、被害総額が計約21億円に上っていることが警察庁のまとめで分かった。同庁は「還付金等詐欺」と名付け、振り込め詐欺の類型のひとつとして定義することを決め、全国警察に通達した。

 同庁はこれまで振り込め詐欺について▽家族を装って交通事故の示談金名目などで現金をだまし取る「おれおれ詐欺」▽インターネットの有料サイトの架空の利用料名目などで現金をだまし取る「架空請求詐欺」▽実際に融資はしないのに融資のための保証金名目で現金をだまし取る融資保証金詐欺−−の3類型に分類していた。

 還付金等詐欺はATM(現金自動受払機)の操作が苦手な高齢者が中心に被害に遭っており、電話で言葉巧みにATMを操作させ、指定の口座に現金を振り込ませている。同庁は還付金等詐欺もこれまで振り込め詐欺を行ってきた犯人グループが新たな手口として行っているとみており、警戒を強めている。【遠山和彦】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071101-00000035-mai-soci