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2007年11月01日(木) 12時03分

タクシー運賃:値上げ、21日から 初乗りで50〜70円 /新潟毎日新聞

 ◇旧新潟市などA地区は除外
 北陸信越運輸局は31日、旧新潟市などを除く県内のタクシー運賃の値上げ申請を認可すると発表した。小型車、中型車で、現行の初乗り運賃(1・5キロ)が50円値上げされるなど、最大で10・5%の値上げ。消費税率の上昇に伴って実施した97年4月以来、10年ぶりの料金引き上げとなる。14日に認可、21日から実施される見通し。
 値上げは、原油の高騰や、低賃金に苦しむタクシー運転手の労働条件改善が主な理由。県内で運賃を設定する地域は旧新潟市、旧豊栄市、旧亀田町、聖籠町の「県A地区」と、それ以外の「県B地区」に分けられ、今回値上げが認められたのはB地区。同地区内の116事業者(車両数2156台)中81事業者(同1762台)が申請。「地区の全法人車両数の70%以上の申請」という審査開始条件を満たした。
 初乗り運賃では中型車620円、小型車610円が、それぞれ上限額で670円と660円になったほか、大型、特大で60〜70円の値上げ。加算距離も短くなった。未申請だった業者も、今回認可される範囲内であれば、値上げは可能だ。
 厚生労働省の調査によると、県内の平均年間賃金(06年)は278万7600円で、全産業平均の453万3400円を大きく下回る。認可に合わせ、同運輸局は県ハイヤー・タクシー協会に対し、歩合率も維持するよう指導をした。
 一方、現行で最も安い料金設定をしている5業者は値上げの申請をしていないほか、A地区では値上げの申請をした後取り下げる業者が続出して審査が中断されるなど、厳しい競争が続いている。【渡辺暢】

11月1日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071101-00000085-mailo-l15