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2007年11月01日(木) 12時05分

中越沖地震:限られた地域で強い揺れ? 飯綱町住民、震度6強感じた「1%」 /長野毎日新聞

 ◇県がアンケ
 県環境保全研究所は31日、今年7月の中越沖地震で、震度6強を観測した飯綱町の住民を対象に行った「ゆれ」に関するアンケート結果を公表した。揺れの強さについて、震度4から5弱相当と回答した人が全体の75%を占めた一方、「震度6強相当以上」とした回答はわずか1%にとどまった。同研究所は「激しい揺れは震度計を設置した個所など、ごく限られた地域で生じた可能性が高い」としている。【神崎修一】
 全壊家屋がないなど、大きな震度が記録された割には被害が比較的少なかった同町。調査は揺れの実態把握のため、今年7〜8月に同町の全3798世帯を対象に行い、2637世帯から回答があった。「立っていることができず、はって動くことしかできない」(震度6強程度)など、気象庁による10段階の震度階級区分に準じて、住民が選択した。
 その結果、「つり下げた物が激しく揺れて、棚にある食器類が音を立てる」とされる震度4相当と回答したのが1164世帯(51%)でトップ。「棚にある食器類や本棚の本が落ちる」同5弱が535世帯(24%)と続き、同6強以上と答えたのはわずか24世帯(1%)だった。地区ごとの平均では、震度6強を観測した震度計が設置されていた三水庁舎がある芋川地区が最も揺れを感じ、隣接する普光寺地区が続いた。
 大きな被害が出た新潟県柏崎市などと同じとされた同町の震度については、発生の翌日に長野地方気象台が現地を調査。被害状況などから実際には「震度5強程度だった」とする見解を示していた。同研究所の富樫均主任研究員は「町全体でみると4〜5弱という揺れが多かった。震度計の設置場所付近では6強程度の揺れを感じている住民があり、発表された震度とずれているわけではない。細かく分析し、防災などに役立てたい」としている。
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 ◆ゆれの強さに関する回答数◆
感じず    3
震度1    6
同2    42
同3   159
同4  1164
同5弱  535
同5強  243
同6弱   98
同6強   11
同7    13

11月1日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071101-00000105-mailo-l20