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2007年10月17日(水) 00時00分

ダビング10(だびんぐてん)読売新聞


絵・唐沢なをき/文・唐沢よしこ

 地上デジタル放送の新録画ルールの名称です。これまでは1回しかメディアにコピーできないコピーワンスというルールが適用されていましたが、使い勝手が悪いとユーザーからの不満が多くありました。

 「そんな不便になるなら、別にテレビがなくてもいいなあ」という声まで上がり始める始末で、どうにかせねば、と規制を緩和した新ルールが考え出されたのですワン。

 ダビング10ではHDDレコーダーに記録した映像をほかのメディアに10回コピーできます。最後の1回はコピーしたあとにHDDの元データが消えるムーブとなります。10回の制限はデジタル録画だけの制限で、アナログ接続してコピーする場合は、回数制限はありません。コピーワンスではアナログ経由のコピーは不可だったので、これはかなりの進歩です。

 しかし、今回の緩和でもコピーワンスの場合と同様、コピーしたメディアを複製する孫コピーは不可ですワン。孫コピーの可否はユーザーの注目の的になっていたので、これにはちょっとがっかりした人も多いのでは。コピーの必要がありそうな間、録画データはHDDの中身から消せませんし、保存したメディアから映像を編集したりすることもできないのです。ダビング10で状況がよくなったとは思えない、という声も少なくありません。現在販売中の機器はダビング10に対応していないので(対応予定の機器はあります)、「ひょっとしたら今後も規制緩和があって、規制が変わるかも?」と、アナログ停波直前まで機器購入を見送る人も多そうです。ワンワン。

http://www.yomiuri.co.jp/net/column/yougo/20071017nt13.htm