記事登録
2007年10月17日(水) 20時45分

日本が得意先、韓国最大規模の覚せい剤ブローカー組織摘発読売新聞

 【ソウル=中村勇一郎】韓国のソウル中央地検は17日、中国製の覚せい剤約7キロ・グラム(約29億円相当)を大阪に密輸していたとして、韓国人ブローカーの男ら6人を麻薬類管理に関する法律違反などの容疑で逮捕するとともに、5人を指名手配したと明らかにした。

 男らは日本を得意先とする韓国最大規模のブローカー組織とみられ、同地検で余罪を追及している。

 調べによると、男らは昨年10月から今年6月にかけて、7回にわたり覚せい剤計約7キロを中国から密輸し、大阪の山口組系暴力団に転売した疑い。韓国人ブローカーのうち1人が、山口組系暴力団幹部と親類関係にあったことから、日本への密輸を始めたという。同地検によると、覚せい剤は「最上級の品質」といい、一部は韓国の歌手やモデルなどにも密売されていた。

 男らは当初、中国から日本へ直送しようとしたが、日本国内で中国からの積み荷に対する検査が強化されていたため、韓国を経由し、釜山港でフェリーに積み直して大阪港に運んでいたという。覚せい剤は少量ずつビニールに入れ、即席ご飯の底に隠していた。

 同地検は今後、日本の警察庁にも捜査協力を求め、日本国内での販売ルートについても調べる方針。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071017i213.htm?from=main2