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2007年10月05日(金) 02時02分

生活保護の不正受給90億円 06年度、前年より3割増東京新聞

 収入があることを隠すなどして不正に受給された生活保護費が、2006年度(速報値)は前年度に比べ28%増の約90億円に上ったことが4日、厚生労働省のまとめで分かった。件数は約2300件増の約1万4700件で、1件当たりの不正受給は61万円。01年度の不正受給は金額が約47億円、件数は約7000件で、それぞれ1・9倍、2・1倍に増えた。

 生活保護の受給世帯が06年度に月平均で107万世帯を突破し過去最高を更新するなど保護世帯の増加が続いていることや、景気回復で働き口が見つかって勤め始めたにもかかわらず収入があることを隠す人が増えたことなどが主な原因。収入を少なく見せ掛けるため給与明細を改ざんしたケースもあった。福祉事務所が税務当局と連携して受給世帯の課税状況などの調査を進め、不正が発覚しやすくなったことも背景にある。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007100401000850.html