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2007年06月30日(土) 08時00分

前報道局長が900万円着服 フジテレビ、2億円所得隠し産経新聞

 フジテレビは29日、3年間にわたって会合費を不正請求し、約900万円を着服したとして鈴木哲夫・前報道局長(54)を同日付で懲戒解雇処分にしたと発表した。監督責任者として報道担当の小櫃真佐己常務も3カ月の減俸処分とした。

 フジテレビによると、鈴木前局長は領収書を偽造するなどの手口で、平成16年5月から2年10カ月間にわたって、計153件、約913万円を不正に請求し、着服した。今年3月、東京国税局による税務調査で疑惑が発覚。本人に事情を聴いたところ、不正を認めたため、4月28日付で報道局長の役職を解き、人事局付としていた。

 着服した金は私的な飲食費などに充てていたという。すでに全額を返却している。刑事告訴するか否かについて、フジテレビは「検討中」としている。

 鈴木前局長は昭和51年に入社。主に報道局を中心に勤務し、報道センター室長などを経て、平成17年6月から報道局長を務めていた。

 またフジテレビは、同国税局の税務調査で平成18年3月期までの3年間に約2億円の所得隠しを指摘された。鈴木前報道局長による不正のほか、飲食費やチケット代の処理を経費と認めず、悪質な所得隠しと認定されたという。このほか単純な経理ミスもあり、申告漏れ総額は計約7億1000万円に上るという。追徴税額(更正処分)は重加算税などを含め約2億3000万円。すでに全額納付したという。

 豊田皓社長の話「報道の要職に就いていた人間がこのような不祥事を引き起こしたのは、誠に深刻な事態。長年一緒に仕事をしてきた人物で、有能で素朴な正義感のある報道マンだと思っていた。もう一度、社員みんながモラルを再認識しなければいけないと思っている。(国税局の指摘については)見解の相違もあったが、指摘通りに納めた」


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