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2007年06月27日(水) 00時01分

当て逃げ被害者が加害車両をネット公開、所有者側にも非難読売新聞

 車を当て逃げされた被害者が、インターネットに事故の映像を投稿したところ、加害車両の所有者が割り出され、勤務先の会社にまで非難が及ぶ事態となっていたことが分かった。

 同社は所有者を解雇し、摘発できない警察にも抗議電話が寄せられている。

 警視庁竹の塚署によると、事故は昨年10月26日夜、東京都足立区入谷の道路で発生。被害者が運転する乗用車の前に、追い越し車線から加害車両が割り込もうとして被害車両の右前部に接触したが、逃走した。

 被害車両は車載カメラをつけており、事故の様子が映っていた。同署は、加害車両の所有者で、埼玉県内の自動車修理会社に勤める男性から事情を聞いた。男性は「車を修理中の客に貸した。自分は運転していない」と説明したが、客の名前は「迷惑がかかる」として明かしていないという。

 同署によると、被害者は、捜査が進まないため、6月中旬、動画投稿サイト「ユーチューブ」に事故の映像を投稿。ネット掲示板では、車のナンバーから割り出されたとみられる加害車両の所有者の氏名や住所、勤務先などが書き込まれ、会社には抗議の電話が相次いだ。同社は、「所有者は加害者と断定できないが、混乱を招いたので、14日付で解雇した」と説明している。

 同署の小原正記副署長は「任意の捜査ということもあり、捜査が難航しているのは事実。捜査員を増やして早期解決を目指したい」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070626i316.htm