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2007年06月25日(月) 03時04分

ミート社、ミンチ以外も偽装か…元社員「公然の秘密」読売新聞

 北海道苫小牧市の食肉製造加工会社「ミートホープ」=田中稔社長(68)=の牛肉ミンチ偽装事件で、同社が認めてきたミンチ以外の肉でも偽装が行われていた可能性のあることが24日、元社員の話で分かった。

 社内で「ダイヤカット」と呼ばれていた4〜10ミリ角の肉を、牛肉100%としながら、実際は豚肉などを混ぜていたという。食品メーカーの回収対象商品がさらに増える可能性が出ている。24日には、北海道警が強制捜査に着手し、取引先の「北海道加ト吉」(赤平市)による廃棄対象品の横流しも発覚。食肉業界の暗部で起きた不祥事が、さらに拡大した。

 ミート社の元社員によると、「ダイヤカット」はミンチに比べて粒が大きいため食感が良く、ミートソースなどに使われるほか、コロッケでの使用も増えているという。元社員は「ダイヤカットの偽装は社内では公然の秘密だった」と話している。

 ダイヤカットは、冷凍肉を専用の機械でカットして作る。ミート社では、牛肉をカットしたものの中に、豚肉や鶏肉のカットを混入していたという。完全に混ざるミンチより偽装は困難だが、「冷凍状態で出荷しており、極端に多く混ぜなければ見た目で判別できない。加工後なら味も分からない」と話している。

 偽装は少なくとも5〜6年前から行われていたといい、安価な輸入豚肉を混ぜることが多かったという。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070625i101.htm